
アルビレックス新潟からドイツ2部ダルムシュタットへ期限付き移籍中のMF秋山裕紀は、ダルムシュタットへの完全移籍が既定路線である模様。新天地での活躍ぶりを受けて、さらなる活躍が期待されるが、同クラブの幹部が獲得の裏側を明かしている。
ダルムシュタットのポール・ファーニーSD(スポーツディレクター)は12月23日、現地メディア『lilienblog』のインタビューに応じた際、秋山の去就について「買い取りオプションを行使しない理由は全くない。行使するかどうかの問題ではなく、時間の問題だ」とコメント。クラブ内部で買い取りオプションの行使が決定済みであることを示唆したという。
その秋山は2025/26シーズンのドイツ2部リーグ戦で1試合をのぞき全試合でスタメン出場し、2ゴールをマーク。カップ戦でも2試合の出場で1ゴールと結果を残している。レギュラーに定着し、以前から現地で高い評価を受けているが、同SDは「彼がドイツ文化とドイツのサッカースタイルにこれほど早く適応したのは驚きだ。プレッシャーに対して驚異的な抵抗力を持ち、これまで日本では見られなかったゴールへの脅威を培ってきた」と手放しに絶賛している。
現在25歳の秋山は、2019年に前橋育英高校から新潟へ正式加入。プロ1年目はJ2リーグ戦で6試合の出場にとどまり、2年目以降はアスルクラロ沼津や鹿児島ユナイテッドFCへ育成型期限付き移籍。2022シーズンからJ2リーグ戦で20試合の出場とプレータイムを増やすと、2024シーズンにはJ1リーグ戦で36試合に出場し、2ゴールをマーク。2025シーズンもリーグ戦15試合でピッチに立っていたが、ファーニーSDは少なくともプロ2年目から同選手に目を付けていたという。
「2020年にニューヨーク・レッドブルズ(MLS:メジャーリーグサッカー)でスカウトを務めていた頃、新潟からファビオを獲得した(正確には2021年2月)。その頃は新潟の試合をよく観ていたけど、19歳だった秋山もチームにいた。彼と他の数名が私の印象に残っていたんだ」
完全移籍が時間の問題とされる今、秋山は「日本人MFが欧州で通用する」ことを証明する存在となりつつある。彼の挑戦は、後に続く選手たちに現実的な指標と希望を与えるものであり、今後のさらなる飛躍が注目される。
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