日本代表・海外組 海外日本人選手

佐野航大について「そうなればW杯に行けると思う」「約28億円でもおかしくない」

佐野航大 写真:Getty Images

 オランダ1部エールディビジのNECナイメヘンに所属するMF佐野航大に対し、同リーグのPSVアイントホーフェンが獲得に向けて具体的に動いているようだ。PSVのMFヨエイ・フェールマンのトルコ1部フェネルバフチェ移籍が濃厚となる中、その後釜として佐野が候補に挙がっている。

 一方でNECの指揮官ディック・スロイデル監督は、来2026年夏のFIFAワールドカップ(W杯)を見据えた場合、1月の移籍にはリスクが伴うと指摘したようだ。

 オランダメディア『Voetbalprimeur』によると、NECのスロイデル監督は佐野の移籍について問われ、「このまま続ければ、来夏に移籍するのは理解できる。もし私が彼の立場なら、今はもう少し学ぶことを選ぶ」と答えた。スロイデル監督は1月の移籍を推奨しない理由として、「別のクラブに行けば、ベンチに座ることになる可能性もある。このままのプレーを続ければ、W杯に行けると思う」と語り、代表選出の可能性を強調した。

 また、大手メディア『ESPN』オランダの番組「Voetbalpraat」に出演したアヤックス・アムステルダムやPSV、AZアルクマール等のクラブで活躍したケネス・ペレス氏は、佐野について「ここ数週間でさらに良くなっている。存在感が増し、ボール奪取も増え、中盤で試合をコントロールしているのは、実質的に彼だけだ」と高評価を示した。

 同選手の移籍金に関しては「1,500万ユーロ(約28億円)でもおかしくない」と述べ、「PSVに行けば、確実に代表になる。そこでフィットすれば、1,500万ユーロの価値は十分にある」との見解を示した。

 『Voetbalprimeur』によると、スロイデル監督は佐野のフィジカル面での成長にも触れ、「彼の兄(佐野海舟)はブンデスリーガのマインツ05でプレーしている。航大自身も、兄はフィジカル面でよりコンディションが良く、体格的にも強いと言っている。次のステップを容易にするため、彼はその点でも非常に努力している」と語った。NECは現在リーグ4位(18位中)に位置しており、佐野はチームの躍進に大きく貢献している。