Jリーグ 徳島ヴォルティス

今オフ移籍が囁かれる徳島ヴォルティスの主力4選【J2リーグ】

田中颯(左)ルーカス・バルセロス(右)写真:Getty Images

2025明治安田J2リーグを4位で終えた徳島ヴォルティスは、12月13日にフクダ電子アリーナ(千葉県)で行われたJ1昇格プレーオフで、年間3位のジェフユナイテッド千葉と対戦。5年ぶりのJ1復帰を懸けて臨んだ一戦だったが、0-1で敗れその夢は潰えた。

さらに同月16日には、増田功作監督が今シーズン限りで退任することを公式サイトで発表。チームは大きな転換期を迎えている。これらの状況を踏まえると、今オフの徳島は主力流出を含め、厳しい局面に直面する可能性が高いだろう。ここでは、今冬に移籍の可能性が高いと考えられる主力4選手を、筆者の視点で紹介していく。

※2025年12月20日時点の情報に基づく。


田中颯 写真:Getty Images

田中颯

1人目は、今シーズンの徳島をリーグ最少失点に導いたGK田中颯だ。田中は2022シーズンに京都産業大学から徳島に加入。初年度は公式戦出場こそ叶わなかったものの、翌2023シーズンにJ2リーグ7試合、さらに2024シーズンには15試合に出場と着実に経験を積み重ねてきた。サポーターの間でも、将来の守護神候補として期待が高まりつつある存在だった。

その評価を決定づけたのが、2024シーズン後半だ。昨シーズン途中まで徳島の守護神としてゴールを守っていたGKホセ・スアレス(現ジェフユナイテッド千葉)からスタメンの座を奪取。以降は安定したパフォーマンスを披露し、不動の存在へと成長を遂げた。

持ち前の反射神経を武器にビッグセーブを連発すると、今シーズンはリーグ戦全38試合に加え、J1昇格プレーオフ2試合にも出場。クリーンシート数は「19」を記録し、リーグトップの数字を叩き出した。

現日本代表のGK早川友基(鹿島アントラーズ)にも匹敵するセービング能力を誇る田中は、今オフの移籍市場において、J1クラブから注目を集める存在となるのは間違いないだろう。


山田奈央 写真:Getty Images

山田奈央

2人目に挙げたいのは、浦和レッズユース時代にU-16、U-17日本代表に選出された経験を持つDF山田奈央だ。山田は2021シーズンに水戸ホーリーホックでプロキャリアをスタートさせると、在籍した4シーズンでJ2リーグ76試合1ゴールを記録した。

センターバック(CB)を主戦場としながら、足元の技術を生かしたビルドアップ能力を武器に、攻撃の起点として存在感を発揮。さらに、自陣での空中戦の強さや対人守備の安定感も評価され、出場時間を年々伸ばしていった。

今シーズンから徳島へ完全移籍し、自身キャリアハイとなる35試合に出場。最終ラインの主軸としてチームを支えた一方、J1昇格プレーオフ決勝での敗戦では、ディフェンスラインを統率していた立場として、昇格へ導けなかった悔しさを強く感じているはずだ。

今シーズンのパフォーマンスはJ2の中でも屈指のCBと評価されるレベルに達しており、オファーの条件次第では、J1クラブへのステップアップ移籍も十分に現実的な選択肢となるだろう。

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名前:Yusuke Sueyoshi
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