
スコットランド1部セルティック所属稲村隼翔は、2025年夏にアルビレックス新潟から加入したばかりだが、早くも退団に向かっている模様。松橋力蔵監督の来季続投が決まっているFC東京が新天地候補に挙がっている。
英メディア『67 hail hail』は12月16日に「稲村はセルティック加入から、わずか6か月で退団することが決まっている」とリポート。日本からの情報として「FC東京はセルティックと稲村の買取オプション付きのレンタル移籍で合意する予定だという」と、新潟時代の恩師である松橋力蔵監督とFC東京で再会する可能性もあわせて伝えた。
稲村は今季ここまでスコットランド1部リーグ戦で1試合の出場。2025年夏の移籍ウィンドウ最終日にはイングランド2部バーミンガム・シティからの関心が報じられたものの、期限付き移籍は実現せず。9月以降は一度も公式戦のピッチに立っておらず、セカンドチームの公式戦に出場する時期もあった。
また、『The Celtic Bhoys』は「稲村がセルティックでほぼチャンスを与えられなかったのは不思議だ」「プレシーズンでは好調だったにもかかわらず、レンタル移籍には至らなかった」などとブレンダン・ロジャーズ前監督からの冷遇に触れると、「セルティックは新潟から稲村を獲得するために、25万ポンド(約5,000万円)の移籍金を支払ったとみられる。移籍以来の彼の活躍の少なさを考えると、買い取りオプションがそれ以上の金額になるとは考えにくい」と、FC東京へのレンタル契約の一部内容に触れている。
稲村の去就は、欧州挑戦における若手日本人選手の難しさを象徴する事例である。実力や将来性があっても、クラブの事情や指揮官の考え次第で成長の機会が失われる現実は重い。一方で、FC東京への移籍が実現すれば、信頼する指導者のもとで再出発を切る好機となるだろう。
重要なのは、短期的な評価に左右されることなく、自身の価値を証明できる環境を選び取ることである。今回の選択が、稲村にとって停滞ではなく前進となるかが、今後のキャリアを大きく左右する分岐点となるのである。
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