
全国高校サッカー選手権大会は、47都道府県の代表校が全国の舞台で競い合う高校サッカー最大のトーナメントだ。なかでも東海地域は全国レベルで戦える実力校が多く存在するエリアで、特に静岡県は過去に複数回の優勝を誇る強豪県として知られている。
一方で愛知、岐阜、三重の各県にも県大会や地区大会で高い競争力を示してきた学校が存在し、全国で勝ち進むポテンシャルを秘めている。
ここでは、東海地域から全国に挑む4校を取り上げ、それぞれの特徴や注目選手を紹介していく。各県の特色が色濃く反映されたサッカーが、全国の舞台でどこまで通用するのか、その戦いぶりに注目したい。
浜松開誠館高校(静岡県)
静岡県大会を制し、3年ぶりに選手権出場を決めた浜松開誠館高校は、予選で堅実な戦いぶりを見せた。準決勝を無失点で勝ち切ると、決勝では藤枝東高校との拮抗した展開のなか延長戦でも得点を許さず、最終的にPK戦で勝利。プレッシャーのかかる局面でも冷静に勝負強さを発揮した。
なかでも注目を集めたのがGK吉田壮馬のパフォーマンスだ。県大会決勝のPK戦では相手のシュートを2度止め、試合全体を通しても安定感のあるプレーで幾度となくピンチを救った。準決勝でも決定機を複数阻止しており、今大会の静岡代表校の中で最も評価を高めた守護神といえる。
また、DF水谷健斗は攻守両面でチームを支えた。右サイドバックながら予選では4得点を挙げ、得点王とMVPを獲得。守備でも安定感のある対応を見せ、静岡県大会ベストイレブンにも選出されるなど、その存在感は際立っている。
守備を基盤とした安定した戦いぶりが光る浜松開誠館は、県大会を通じて粘り強さと試合運びの巧さを示してきた。特に緊迫した展開でも落ち着きを失わない守備陣の姿勢は、全国の舞台でも大きな強みとなるだろう。強豪ひしめく静岡で長年磨かれた経験を武器に、どこまで勝ち上がるのか期待が高まる。
東海学園高校(愛知県)
愛知県代表の東海学園高校は、県予選を通じて安定した試合運びを披露し競り合いでの強さが際立った。決勝では前半に先制するも後半に追いつかれ、延長戦でも決着はつかず。最終的にPK戦を4-3で制し、5年ぶりの県王者に返り咲いた。準決勝では名古屋高校に1-0、準々決勝では愛知真和学園大成高校を3-0で退けるなど、勝ち上がりの過程も安定していた。
攻撃の要として注目したいのはFW廣川拓海だ。決勝では先制点を挙げたほか、得点への鋭い嗅覚とエリア内での動き出しで相手守備陣に脅威を与え続けた。裏へのスプリントや柔軟なポジショニングで攻撃の起点にもなり、試合を重ねるごとに判断力の成長を感じさせる存在である。全国大会でもチームの得点源として大きな期待がかかる。
県大会で見せた守備の安定性と攻撃力を武器に、全国大会でも強豪相手に主導権を握る可能性は十分にある。県大会での経験と勝負強さは大きな財産であり、組織力と個々の突破力を兼ね備えたチームとして、ダークホース的な存在になるだろう。
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