
遠藤航:“野球仕込み”の安定した投球フォーム
リバプールMF遠藤航も実はロングスローの使い手として知られる。プレシーズン中には35メートル近いスローを披露し、「俺が一番飛ばせる」と冗談交じりに語ったという。
少年時代は野球との二刀流で、「父からは野球選手になると思われていた」ほどの強肩。正確なスローはもちろん、キャプテンとして中盤を統率しながら攻撃の起点を作れる点も魅力だ。
佐野海舟(マインツ)、藤田譲瑠チマ(ザンクトパウリ)ら若手の台頭でボランチ争いは熾烈だが、遠藤の経験値と投球能力は依然としてチームに不可欠な要素である。

望月ヘンリー海輝:将来性豊かな大型スロワー
町田ゼルビアのDF望月ヘンリー海輝も、Jリーグ屈指のロングスロワーだ。国士舘大学から町田に加入した2024年、開幕戦で投げたロングスローが直接得点につながり、一躍話題となった。
192センチ・81キロの恵まれた体格を持ち、パワーとスピードを兼ね備える。すでに日本代表にも選出されており、出場5試合ながら存在感を放つ。長友佑都らが築いてきたサイドバック像とは異なるタイプであり、W杯でも新たなオプションをもたらす可能性を秘めている。

森保ジャパンの“新たな武器”となるか
森保監督は、選手の特長を最大限に生かす柔軟な戦術構築を信条としてきた。ロングスローは一見単純なプレーに見えるが、戦術的には極めて計算されたセットプレーである。
相馬の攻撃センス、町野の得点力、遠藤の統率力、望月のフィジカル。これらが融合すれば、日本代表はより多様な攻撃オプションを手に入れることになる。このほかにも、湘南ベルマーレから2025年夏にデンマークのコペンハーゲンへ完全移籍したDF鈴木淳之介や、リーグ・アンのル・アーヴルで活躍するDF瀬古歩夢など、ロングスローを得意とする選手は複数いる。
ただし、現コーチ陣にロングスローを中心としたセットプレーデザインの経験がどこまであるかは未知数だ。2022年にA代表の「セットプレーコーチ」を務め、現在はU-20代表コーチの菅原大介氏が再び招へいされることも考えられるだろう。
ロングスローという“古くて新しい武器”が、W杯本大会で日本の飛躍の鍵となるのか。森保ジャパンの次なる一手に注目が集まる。
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