
マレーシア代表が6月10日に行われたAFCアジアカップ予選でベトナムに4-0で勝利した試合をめぐり、代表資格の不正取得が発覚したようだ。
国際サッカー連盟(FIFA)は、マレーシアサッカー協会(FAM)が7人の帰化選手に関して偽造または改ざんされた書類を使用していたと認定し、協会に罰金処分を科すとともに、該当選手には1年間の出場停止を命じたとシンガポールメディア『CNA』は伝えた。
FIFAの決定理由書によると、FAMは選手の祖父母の出生証明書を偽造し、ペナンやマラッカ、ジョホール、サラワクなどマレーシア国内で生まれたとする虚偽の情報を提出していた。これにより、選手たちはマレーシア代表として出場資格を不正に得ていたとされる。一部の証明書は2025年1月の日付が記されており、FIFAはその点にも不自然さを指摘した。
また、同メディアによると、FIFAはこれらの書類を「出生地を改ざんした偽造文書」と断定し、「純然たる不正行為」だと非難。さらに「文書偽造は代表資格の問題にとどまらず、クリーンなスポーツとフェアプレーの根幹を揺るがす」と述べた。マレーシア国民登録局は、原本を受け取っておらず、外国の資料をもとにコピーを発行したと説明しており、FIFAはFAMの確認体制に重大な問題があったと指摘。
FIFAは9月25日に処分を決定し、FAMに35万スイスフラン(約6,511万円)の罰金、選手7人にそれぞれ2,000スイスフラン(約37万円)の罰金と1年間のサッカー活動停止を科した。
同メディアによると、FAMは声明で「すべての手続きは協会が定めた方法に従い実施され、選手たちは善意で行動していた」と反論。政府の発行・確認手続きに関する機密保持法により詳細を開示できないとしたうえで、法的手段を含めFIFAの決定に異議を申し立てる構えを示した。
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