
グローバル・フットボール・ホールディングス(Global Football Holdings、GFH)
純資産20億ドル!買収実現なら金持ちクラブに大変貌も?
所有クラブ:クリスタル・パレス(プレミアリーグ/2015年買収)、エストリル・プライア(ポルトガル1部/2019年買収)、ADアルコルコン(スペイン2部/2019年買収)、SKベフェレン(ベルギー2部/2020年買収)、アウクスブルク(ブンデスリーガ/2021年買収)、ADOデン・ハーグ(オランダ2部/2021年買収)、ブレンビーIF(デンマーク1部/2022年買収)
グローバル・フットボール・ホールディングス(Global Football Holdings、GFH)は、アメリカの投資家ジョシュ・ハリス氏とデビッド・ブリッツァー氏によって設立されたハリス・ブリッツァー・スポーツ&エンターテイメント(Harris Blitzer Sports & Entertainment、HBSE)が手掛けるマルチクラブオーナーシップ組織である。HBSEはスポーツクラブのマネジメントを中心に幅広い投資を行っており、純資産は推定20億ドルに上る。
ブリッツァー氏は、複数リーグにまたがるポートフォリオを構築することでリスク分散と選手移籍による収益機会の最大化を目指している。プレミアリーグのクリスタル・パレス(2015年買収)の共同経営パートナーであり、ヨーロッパの複数クラブに資本参加している。さらに、NBAのフィラデルフィア76ers、NHLのニュージャージー・デビルズの共同経営にも関与している。
そのほか、スポーツリーグやイベントへの投資実績として、新たなバスケットボールリーグ「SlamBall」の設立、スノーボーダーのショーン・ホワイトと共同でスポーツキャンプ運営会社「We Are Camp」を買収(約1,000万ドル)、タイガー・ウッズと連携した新ゴルフリーグ「TGL」のジュピター・リンクス・ゴルフクラブ設立などがある。
横浜FMは、アジア市場における投資拡大の観点から、GFHにとって魅力的な対象となり得るだろう。ブリッツァー氏の戦略に照らせば、横浜FMを通じて日本およびアジアのスポーツビジネス全体に影響力を広げようとする可能性があると考えられる。

Vスポーツ(V Sports)
“後発”だからこそのJ参入に期待
所有クラブ:アストン・ビラ(プレミアリーグ/2018年買収)、ヴィトーリア(ポルトガル1部/2023年買収)、レアル・ウニオン(スペイン3部/2023年買収)
Vスポーツ(V Sports)は、アストン・ビラ(プレミアリーグ)、ヴィトーリア(ポルトガル1部)、レアル・ウニオン(スペイン3部)を保有するマルチクラブオーナーシップ組織である。
アストン・ビラは昨季の欧州CLで8強入りを果たしたが、2018年夏に共同オーナーのナセフ・サウィリス氏(エジプト人投資家、アディダス株式6%保有)とウェズ・エデンズ氏(アメリカのプライベートエクイティ投資家)によって買収される前は経営破綻寸前の状況にあった。買収後、両氏はクラブの負債を全額返済し、主力選手を維持しつつ戦力補強を行った。さらにクラブ施設の大幅アップデートなど、あらゆる分野に投資を重ね、クラブ経営の安定化と競争力向上に成功している。
Vスポーツによるマルチクラブオーナーシップは2023年に開始され、同年にはヴィトーリアSC(ポルトガル1部)の株式46%を取得した。しかし、2023/24シーズンに両クラブがUEFAカンファレンスリーグに出場したことに伴い、UEFA規則に従って株式を29%に減少させ、両クラブ間での選手移籍は禁止された。
また、2023年11月にはアストン・ビラのウナイ・エメリ監督がオーナーを務めるスペイン3部のレアル・ウニオンとパートナーシップ提携を結び、2024年12月から株式25%を取得して経営を進めている。
さらに、サウィリス氏の弟がオーナーを務めるエジプトのZED FCや、楽天の三木谷浩史氏が会長を務めるヴィッセル神戸ともパートナーシップを結んでおり、若手選手の練習参加や意見交換などの交流を行っている。資本提携はないものの、これらの交流を通じてJリーグの魅力を把握する機会となっているだろう。
以上の5社は、マルチクラブオーナーシップの経験、資金力、アジア進出意欲から、横浜FMの買収候補として適性があると考えられる。国内企業が資金面で参入に消極的である場合、外資系投資はクラブの国際化と成長を加速させる可能性がある。日産の最終判断に注目だ。
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