
ブラジル1部コリンチャンスは、徳島ヴォルティスから獲得したDFカカをはじめ、複数選手の移籍金が未払い状態。7億円規模の移籍金を滞納していることにより、徳島から訴えられた可能性も報じられるなか、コリンチャンス元関係者がクラブの実態を明かしている。
ブラジル『ge』が26日に伝えたところによると、コリンチャンスは徳島に対してカカの移籍金2,400万レアル(約6億7,100万円)を一切支払っていない模様。MLS(メジャーリーグサッカー)ニューヨーク・シティに対するタレス・マグノのレンタル料、デンマーク1部ミッティランFCに対するチャールズの移籍金なども滞納しており、未払金は4,300万レアル(約12億200万円)にのぼるという。
そのコリンチャンスの元会長であるアウグスト・メロ氏は26日、『ge』のインタビューで相次ぎ移籍金の未払い報道に言及。「残念ながらその通り」と事実であることを認めた上で、こう述べたという。
「(この問題は)私が作り出したわけではない。コリンチャンスには25億レアル(約700億円)の負債がある。前の経営陣の時もそうだったし、私の時もそうだった。今もそうだ。コリンチャンスは(選手の取引をした)クラブから法的措置を取られた場合にのみ、移籍金の支払いを行っている」
「私がクラブにもたらした資金はどこに行ったのか? 私は移籍市場で新しい収入源を探してきたんだ。彼ら(現経営陣)は私を責めようとするが、私は何も悪いことはしていない。責めるだけで、証拠を一切示さない」
コリンチャンスは2024年3月に徳島からカカを期限付き移籍により獲得。加入1年目のブラジル1部リーグでほぼ全試合スタメン出場しているが、『Meu Timao』の報道によると、2024年8月に同選手の出場時間が2200分を超えたため、コリンチャンスは保有権の60%として200万ドル(約3億1,500万円)を支払うことが確定。そして11月には出場時間が3150分を超えたため、保有権30%として200万ドルを追加で支払うことに。保有権90%の取得で400万ドル(約6億3,000万円)の買い取り義務が発生したという。
『ge』は「コリンチャンスはカカの移籍金を巡り、徳島と交渉」と伝えているが、メロ氏のコメントを踏まえると、同選手の移籍金に関しても法的措置が講じられるまで支払わない可能性が高いとみられる。
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