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ロジャーズ監督冷遇の山田新&稲村隼翔ら巡り…セルティックが声明

山田新 写真:Getty Images

 アルビレックス新潟からセルティックへ完全移籍したばかりのDF稲村隼翔と、川崎フロンターレから加入の日本代表FW山田新には、9月21日に行われるリーグカップ戦でベンチ外となる可能性が。両選手の獲得を巡っては、以前からブレンダン・ロジャーズ監督と筆頭株主の間における意見対立が報じられる中、クラブが日本人選手2名など2025年夏の新戦力に関して声明を発表している。

 稲村と山田の獲得を巡っては、現地ジャーナリストのアンドリュー・スミス氏が9月2日、補強戦略に関するセルティックの内部事情を告白。両選手がいずれもUEFAヨーロッパリーグ(EL)の登録メンバーから外れると、同氏はこう述べている。

 「(セルティックの新戦力の中には、)ロジャーズ監督が獲得したのではなく、クラブの筆頭株主であるダーモット・デズモンド氏の独断により加わった選手がいる。デズモンド氏はフットボールディレクターは(クラブ内部の)誰よりも発言権がある。(2024年夏、)彼が『ルーク・マッコーワンを獲得すべきだと思う』と言うから、クラブもマッコーワンと契約するんだ」

 「山田と稲村も同じだ。ロジャーズ監督は決して彼らの獲得を望んでいるわけではなかったが、『クラブが連れてくるなら仕方ない』という感じだ。彼らはいずれもロジャーズ監督の選手ではない。デズモンド氏とロジャーズ監督の間で意見対立が起こっていた」

 このロジャーズ監督と筆頭株主による意見対立が報じられると、セルティックは9月6日に声明を発表。「ロジャーズ監督は取締役からの推薦による移籍選手(山田、稲村など)を全員“承認”している」と一部報道内容を否定している。

 くわえて、クラブ幹部のマイケル・ニコルソン氏は、19日までにUEFAチャンピオンズリーグ・プレーオフ敗退について謝罪。この夏の補強について、こう振り返ったという。

 「残念ながら、移籍期間における目標を全て達成することができなかった。サポーターの失望とフラストレーションは深く理解している。山田や稲村などを獲得したが、一部の選手獲得に関して、我々取締役会はサポーターが不満と失望を感じていることを認識している」

 セルティック加入後、公式戦での途中出場が続きプレータイムが限られている山田と、構想外が報じられている稲村。ニコルソン氏のコメントを踏まえると、2選手が同クラブの夏の補強における失敗作として見なされている可能性は排除できない。