サッカーの醍醐味といえば、やはりゴールだ。観客が総立ちになり、スタジアムが歓声で包まれるあの瞬間には、何ものにも代え難い魅力がある。しかし、ゴールは決して1人では生まれない。絶妙なアシストや緻密な連携が、その歓喜の一撃を形作る。
ゴールとアシストを合わせた「ゴール関与数」は、選手の真価を示す重要な指標の1つだ。欧州5大リーグ(プレミアリーグ、ブンデスリーガ、ラ・リーガ、セリエA、リーグ・アン)で、この数字が高い選手であれば、なおさら注目度も高い。
ここでは、欧州5大リーグで今2024/25シーズン序盤に最も多くのゴール関与数を記録した10人の選手を紹介していきたい(2024年12月8日時点)。序盤を振り返ると、スター選手の期待通りの活躍はもちろん、思わぬ伏兵の名も浮かび上がってくる。(注:2選手が同点の場合は、1分あたりのゴール数とアシスト数の比率で順位付け)
10位: アーリング・ハーランド(マンチェスター・シティ)
ゴール関与数:14(13ゴール1アシスト)
ここ最近のマンチェスター・シティはプレミアリーグで絶不調だ。それにもかかわらず、ノルウェー代表FWアーリング・ハーランドは今2024/25シーズンの序盤戦での素晴らしい活躍により、このリストに名を連ねた。ジョセップ・グアルディオラ監督率いるチームは調子を上げることができずにいるが、ハーランドが最高のフォームを取り戻すことができれば、シティは間違いなく復調することになるだろう。
9位:ラミン・ヤマル(バルセロナ)
ゴール関与数:14(5ゴール9アシスト)
弱冠17歳であるバルセロナの新星スペイン代表FWラミン・ヤマルは、ラ・リーガのディフェンダーたちを翻弄し続けている。昨2023/24シーズンのゴール数10という貢献度を今シーズンすでに上回ることに成功。 ヤマルがスタメンから外れると、バルセロナは同じチームではなくなってしまうと評価されることもあるほど。ラ・リーガで最年少得点(16歳87日)を記録。ライバルのレアル・マドリードとのエル・クラシコでも16歳で最年少出場選手、最年少得点者(17歳105日)でもある。
8位:ブカヨ・サカ(アーセナル)
ゴール関与数:15(5ゴール10アシスト)
プレミアリーグ第13節、ウェストハム・ユナイテッドを5-2で下した試合で、アーセナルの至宝イングランド代表FWブカヨ・サカは1ゴール2アシストを記録した。これにより、今2024/25シ-ズンの欧州5大リーグ全体で、初めてアシスト数が2桁に達した選手となった。同リーグでは元アーセナルのストライカーであった元フランス代表FWティエリ・アンリ(2014年引退)が20アシストの記録を持っている。この記録をサカが今シーズン破ることができるのか注目が集まっている。
7位:マテオ・レテギ(アタランタ)
ゴール関与数:15(12ゴール3アシスト)
2024年夏の移籍市場で注目された選手がこのランキングに唯一登場するとなると、レアル・マドリードFWキリアン・エムバペを想像するかもしれないが、アタランタのFWマテオ・レテギが上回る活躍を見せた。現在セリエAで最も好調な選手の1人とされ「最高の補強」と評価されている。FWジャンルカ・スカマッカが深刻な前十字靭帯損傷で戦列を離れた中、レテギはその不在を感じさせない。
アルゼンチン生まれでありながら、母方の祖父母のルーツであるイタリアの国籍も持つ彼は、2023年にイタリア代表として初招集を受けた。イタリア代表のファンにとって、2014年以来遠ざかっているFIFAワールドカップ(W杯)出場を果たすための希望となり得る存在だ。
6位:ラフィーニャ(バルセロナ)
ゴール関与数:17(11ゴール6アシスト)
元リーズ・ユナイテッドのウインガーであったブラジル人FWラフィーニャは、バルセロナでのデビュー2022/23シーズンにリーグタイトルを獲得し、素晴らしい瞬間を十分に味わった。それでも完全に評価されていたわけではなかったが、今2024/25シーズン序盤で状況は一変。ハンス・フリック監督の下で、さらにレベルアップしている。8月31日のリーグ戦レアル・バジャドリード戦(7-0)ではキャリア初のハットトリックを達成。10月23日に行われたUEFAチャンピオンズリーグ(CL)バイエルン・ミュンヘン戦(4-1)でもハットトリックを達成するなど、その勢いはまったく衰える気配がない。
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