相良竜之介(ベガルタ仙台)
昨シーズンは16位フィニッシュと失意の1年となったベガルタ仙台。しかし、今季は森山佳郎新監督のもとシーズン序盤から好調を維持し、6位でJ1昇格プレーオフ進出を果たしていた。残念ながら昇格こそ叶わなかったが、来季に向け大いに期待の持てるチームへ生まれ変わったことは間違いない。そんな仙台で攻撃のキーマンとして躍動したのが、昨季サガン鳥栖から期限付きで加入し今季完全移籍したMF相良竜之介だ。
エリア内の深い位置まで侵入するドリブルが武器で、そこから正確なクロスやシュートで決定機を作り出せる。数字の上でも9ゴール4アシストといずれもチームで2番目に多い数字を挙げており、代えの利かない存在だ。とはいえ、J2でも屈指のドリブラーなだけに上位カテゴリーから関心が寄せられていても不思議はない。今冬動きがあるのか仙台のファンやサポーターにとって気が気でない選手の1人でもあるだろう。
ブラウンノア賢信(徳島ヴォルティス)
昨シーズン、J3のアスルクラロ沼津で13ゴールを挙げる活躍を見せたFWブラウンノア賢信。今季はJ2の徳島ヴォルティスへと個人昇格を果たし、シーズン後半にはスタメンに定着した。最終的にチーム2位となる7ゴールの成績で徳島の8位フィニッシュの原動力となった。
前線では丁寧なポストプレーから決定機を作り、自らも背後を突く動き出しやコースを突くシュートなどで得点を挙げられる。シーズン前半戦は途中出場も多かったが、徐々にスタメンでの出場機会も増え得点に関与する場面も多くなっていった。来季は昇格争いに加わるためシーズン序盤から勢いが欲しい徳島にとっては手放せない選手だが、果たして動きはあるのか注目だ。
マテウス・ジェズス(V・ファーレン長崎)
今季のJ2リーグで活躍した外国籍選手の中でも、特に強烈な存在感を放ち続けたMFマテウス・ジェズス。長崎加入2年目の今季は開幕から出番を得ると、MFマルコス・ギリェルメら他の外国籍選手とともに強力な攻撃陣を形成しチームを3位でのJ1昇格プレーオフへと導いた。
相手に付かれてもお構いなしの倒れない強さで推進力を発揮し、豪快なシュートでもパワーを見せる。一方で、絶妙なスルーパスや狙いすましたミドルシュートなど華麗な技術の数々でも魅せた。まぎれもなく今季J2における外国籍選手の中で最も違いを見せた選手であり、J1クラブが放っておかないだろう。長崎にとってみれば、チームの中核であるマテウスの残留こそが来季さらなる躍進のカギとなるだろう。
保田堅心(大分トリニータ)
今季は3年ぶりに片野坂知宏監督がチームへ帰還し、J1昇格へ向けて新たなスタートを切った大分トリニータ。しかし、一時は残留争いにも巻き込まれ最終的に16位でフィニッシュと昨年から大きく順位を落とす厳しいシーズンとなった。そんな中でも、クラブ期待の若手の1人MF保田堅心は随所にそのポテンシャルの高さを見せていた。
第3節の藤枝MYFC戦で先制点を挙げてチームのシーズン初勝利に貢献。また、第26節のロアッソ熊本戦ではコーナーキックの場面鋭いボールを送り直接ゴールを奪うなどキックの質の高さも見せた。もちろん182cmの純粋な高さも大きな魅力。大分は昨季終了後、MF高畑奎汰やFW藤本一輝といった今後クラブを背負っていくような選手を失っただけに同じ轍は踏みたくないだろう。果たして動きはあるのか。J2屈指の若手の去就から目が離せない。
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