
元フランス代表でスペインの強豪レアル・マドリードのプレイヤーでもあったFWカリム・ベンゼマ(アル・イテハド)が引退を視野に入れ始めていると12月16日に海外メディアが報じた。サウジアラビアでの環境や日々の練習への負担が増し、2025年5月にも現役を退く可能性があるという。
スペインメディア『Relevo』によると、ベンゼマは引退後の未来を見据え、2009年から2023年まで在籍したマドリードへの復帰について合意に達しているようだ。古巣でクラブの大使として活動し、特に中東市場におけるマーケティング戦略を担う役割が期待されているとのことだ。
ベンゼマは、マドリードのフロレンティーノ・ペレス会長との特別な関係といわれている。会長は同選手の2009年移籍時には、自ら自宅を訪問し熱意を示した。今も「お気に入りの選手」として見ており、その絆は現在も続いているとのこと。また、ベンゼマ自身がマドリードに家を持ち、そこで培った長年の生活基盤があることも重要な要因のようだ。
さらに、マドリードにとってもベンゼマの復帰は大きな戦略的価値を持つ。ベンゼマは中東市場におけるクラブの顔として、スポンサー契約やマーケティング活動を通じてブランド価値を高める存在となる。例えば、サウジアラビアの主要銀行であるサウジ投資銀行(SAIB)との契約や、ドバイのテーマパーク「レアル・マドリード・ワールド」など、クラブが中東地域で進めるプロジェクトにおいて、大きな影響を及ぼすことを期待されている。
これにより、契約満了となる2026年までのプレーを想定しているアル・イテハド側との間に微妙な状況が生まれているベンゼマだが、ピッチ上では11試合で10得点を挙げて得点ランキング上位を争う活躍を見せている。しかし、精神的な疲労感やモチベーションの低下が引退への思いを後押ししているようだ。
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