セリエAのフィオレンティーナに所属する元スペイン代表GKダビド・デ・ヘアが、34歳にして守護神として驚異的な存在感を放っている。
フィオレンティーナに2024年に加入後、リーグ戦9試合に出場し5試合を無失点で終え、失点はわずか4に抑えているデ・ヘア。特に現地10月6日のミラン戦(2-1)では2本のPKをセーブする離れ業を披露。さらに現地11月24日のコモ戦(1-0)ではリードを守る後半にトリプルセーブを成功させ、試合を決定づけた。
コモの元スペイン代表のセスク・ファブレガス監督も、「ここ数年で見たことのないセーブだ」と驚きを隠さなかった。また、現地11月10日のエラス・ヴェローナ戦(3-1)ではゴールキーパーとしては異例のアシストを記録し、攻守にわたる活躍が際立っている。
デ・ヘアはプレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッド(2011-2023)を2022/2023シーズンを最後に退団後、昨2023/24シーズンはプレー機会がなく、一時はこのまま引退かと思われていた。しかし、今2024/25シーズンのパフォーマンスはその見方を一変させた。
現在フィオレンティーナは7連勝中で4位につけ、デ・ヘアの存在が大きいようだ。元イタリア代表GKのマルコ・アメリア氏(2017年引退)も「彼の経験とプレーがチーム全体を引き上げている」と高く評価する。リーグ戦9試合でこれほどの安定感を見せているゴールキーパーは他におらず、セリエAで最もパフォーマンスの高い選手となっている。
デ・ヘアの活躍を受け、クラブは契約延長と年俸倍増を検討していると報じられている。元ユナイテッドの守護神として名を馳せた彼が、イタリアの地で再びキャリアの頂点に立とうとしている。フィオレンティーナが最後にセリエAを制したのは1969年だが、その歴史を塗り替える立役者となる可能性を秘めている。
12月2日には昨2023/24シーズンの王者インテルとの大一番を控えるが、デ・ヘアのセーブが再びフィオレンティーナを勝利に導く鍵となることを期待したい。
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