住吉ジェラニレショーン(清水エスパルス)
今季サンフレッチェ広島から期限付きで清水エスパルスへ加入したDF住吉ジェラニレショーン。第36節栃木SC戦で昇格を決める先制点をマークするなど、チームにとって重要な役割を果たした選手の1人だ。空中戦にめっぽう強く、相手のロングボールを力強いヘディングで弾き返す姿をシーズンを通して数多く披露。もちろんセットプレーの場面でもその強さと高さは活き、得点でもチームの勝利に貢献している。
広島のディフェンス陣と言えばDF佐々木翔やDF荒木隼人、DF塩谷司といった日本代表経験者に加え、今季はDF中野就斗の成長も著しくJ1でも屈指の実力者が揃う。住吉にとっては、戻れば厳しいポジション争いに巻き込まれることは間違いない。しかし、広島から見ればJ2での住吉の活躍ぶりは十分評価できるものだろう。加えて現在の主力選手の年齢も考慮すると次代の担い手として簡単に手放したくない選手でもあるはず。今季特にセンターバックは期限付き移籍で獲得した選手の活躍が目立った清水。住吉の動向は広島、清水両クラブの今後を大きく左右するものになるのかもしれない。
中島大嘉(水戸ホーリーホック)
今季は北海道コンサドーレ札幌から藤枝MYFCへ期限付き移籍し開幕を迎えたFW中島大嘉。しかし、思うように出場機会を増やせず夏には水戸ホーリーホックへと期限付き移籍して再スタートを切った。
水戸加入後は途中出場が多いながらも13試合に出場。高さを活かしたプレーはもちろん、背後への抜け出しや豪快なシュートなどで見せ場を作り、4ゴール1アシストの活躍で水戸のJ2残留に大きく貢献した。所属元の札幌からしても、今季得点力に苦しんでいることから中島の働きぶりは頼もしく映っていることだろう。果たしてこの冬どんな動きがあるのか。いよいよ本格的な覚醒の兆しが見えた中島の去就に注目だ。
中島元彦(ベガルタ仙台)
セレッソ大阪からベガルタ仙台へ期限付きで加入し3年目を迎えたFW中島元彦。2022年の加入当初から主力として活躍を続けており、今季はリーグ戦全試合に出場し13ゴールを挙げてJ1昇格プレーオフ進出に貢献した。
高い得点力も売りの1つだが、チャンスメイクも巧み。エリア内でも冷静かつ正確なパスでよりゴールの可能性を高められる。また、強引なまでの突破力も併せ持ち自らチャンスを作り出せることも魅力だ。来季に向けクラブとして最も重要なのは、プレーオフを勝ち進み昇格を掴むことに違いはない。だが、いずれのカテゴリーを戦うにせよ、もはや中島の存在は仙台にとってなくてはならないもの。プレーオフ終了後には結果に関わらず真っ先に去就が心配される選手ではないだろうか。
西川潤(いわきFC)
2022~2023シーズンはJ1サガン鳥栖へ武者修行へ出ていたMF西川潤。今季は自身初となるJ2で開幕を迎えた。新天地となったいわきFCは、冬に主力の多くが他クラブへ移籍し戦力ダウンの懸念もあったが、シーズン終盤までプレーオフ圏争いを演じるなど飛躍の1年となっている。
なかでも西川は質の高いラストパスやクロス、狙いすましたミドルシュートと技術の高さを存分に発揮して攻撃を牽引。35試合に出場し3ゴール2アシストと数字も残し、いわき躍進の立役者の1人と言っても過言ではない。それだけに、複数いる期限付きで加入していた選手たちの中でも特にチームに残ってほしい選手の1人と言えよう。
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