11月19日にFIFAワールドカップ北中米大会アジア最終予選の中国戦を控えている日本代表。MF守田英正(スポルティングCP)、MF久保建英(レアル・ソシエダ)、MF南野拓実(ASモナコ)らを巡り、以前から代表招集での長距離移動によるコンディション悪化が話題になっていたが、ここに来て日本代表選手の移動が再び議論の対象となりそうだ。
この問題を巡っては、久保が2023年10月の国際親善試合カナダ戦を前に、所属クラブでの連戦やスペインから日本への移動に対して「正直きつい」と漏らしたことで話題に。守田は2023年11月の代表招集時点では「(長距離移動について)それが代表というものだと思う」と、以前からパフォーマンス低下の原因を長距離移動に求めない姿勢を見せていたが、2024年9月に「最終予選は怪我や長距離移動によりパフォーマンスが落ちる。良いコンディションで臨めるよう、まずは自分のことに集中したい」などと、移動の影響に言及している。
長距離移動の問題は、代表選手が所属するクラブの監督にとっても悩みの種だ。モナコのアドルフ・ヒュッター監督は、南野を9月28日のリーグ戦で休養のためベンチ外としたが、試合後に「南野を守らなければならないと、クラブには説明している。彼は日本への遠征が多いからね」などと、日本代表活動による疲労蓄積を考慮していることを強調。
スポルティングCPのルベン・アモリム前監督は9月21日、守田の代表招集や移動について「彼は(9月に日本代表の活動に参加するまでは)非常に素晴らしいパフォーマンスを発揮していた。しかし日本代表に招集されることで、長距離移動をして時差や生活リズムが頻繁に変わる。適応する時間はほとんどない。代表に招集されるとほぼ毎回起こることだ」と語っている。
そんななか、サウジアラビア紙『アル・リヤディア』の記者は11月18日に「AFC(アジアサッカー連盟)はUEFAネーションズリーグに似たような、代表チームのための新しい大会を創設する予定だ」とリポート。大会は2025年から2028年まで開催される予定であり、詳細は近日中に公式発表されるという。
AFC独自の大会開催となれば、日本代表にとってはデメリットしかないといっても過言ではない。代表選手の長距離移動の回数が増え、よりコンディション調整が難しくなることはもちろん、欧州・南米勢とマッチメイクする機会が減少する可能性も。W杯のポット分けを左右するFIFAランキングの低下も懸念される。
カタールW杯でドイツ、スペインを下すなど、今やアジアの枠を超えて世界強豪国と渡り合える日本代表。一部のスポンサーからは強豪国とのマッチメイクを望む声も挙がっているが、AFCの動向が森保ジャパンの将来に影響を与えるかもしれない。
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