Jリーグ アビスパ福岡

鳥栖でパワハラ行為。町田・金明輝コーチの福岡監督就任反対で署名活動開始

金明輝コーチ 写真:Getty Images

 アビスパ福岡は、すでに今季限りでの長谷部茂利監督退任が決定。町田ゼルビア・黒田剛監督の右腕である金明輝コーチを招へいする可能性が報じられているが、サガン鳥栖時代のパワーハラスメント行為認定もあり、反対意見が続出。福岡のサポーター団体『ULTRA OBRI』(ウルトラオブリ)の声明にくわえて、ネット上での署名活動も始まっている。

 ウルトラオブリは11月5日、公式Xアカウントを通じて「一部マスメディアにて報道されておりますアビスパ福岡の後任監督候補につきまして、我々ウルトラオブリはクラブに対して慎重な判断を求めます」と、金氏の招へい報道に反応。

 クラブのスローガンが「感動と勝ちにこだわる」であり、基本理念に「子ども達に夢と感動を地域に誇りと活力を」といった文言が含まれていることに触れた上で、「これからもクラブの根幹である理念を大事にし、アビスパ福岡を応援する全てのステークホルダーが胸を張って後押しができるクラブであって欲しいと切に願っています」としている。

 金氏の招へいに否定的な意見が相次ぐ中、オンライン署名サイト『Change .org(チェンジ・ドット・オーグ)』では、5日から「一部報道のアビスパ福岡次期監督就任について再考を求めます」と題した署名活動がスタート。

 「一部メディアでアビスパ福岡の次期監督就任について報道されています。正式リリースや声明が出ておらず、確定していない事も想定されます。しかしながら、確定後に覆す事は難しいと想定される為、署名活動を行う事にしました」と活動実施の理由が記されているほか、クラブの基本理念やスローガンも紹介。7日時点で賛同者は120名を超えている。

 金氏は2020年まで鳥栖の下部組織やトップチームを率いていたが、監督退任後に鳥栖下部組織でのパワハラ行為が認定。日本サッカー協会(JFA)の定める規則に違反したとして、指導者ライセンスでS級からA級への降格処分、JFAの定める研修、社会奉仕活動を科された。

 その後、2022年11月に町田のヘッドコーチとしてJリーグの現場に復帰。2023シーズンに黒田監督とともにチームをJ1昇格・J2優勝へ導くと、今季はクラブ史上初のJ1挑戦ながらも、第35節を終えて3位と、ヴィッセル神戸やサンフレッチェ広島と優勝争いを繰り広げている。