Jリーグ アルビレックス新潟

ルヴァン杯決勝のJリーグ公式煽り動画で…名古屋に対する新潟サポの発言巡り物議

アルビレックス新潟 写真:Getty Images

 YBCルヴァンカップ決勝の名古屋グランパスvsアルビレックス新潟は、11月2日に国立競技場で開催。決戦を前に、Jリーグ公式SNSアカウントでは煽り映像として「最後に最高の死闘を1/60を決める舞台で」と題した動画が公開されているが、内容を巡って否定的な意見も挙がっている。

 Jリーグ公式XアカウントやYouTubeチャンネル等で公開された7分近くの動画では、ルヴァン杯準決勝の新潟vs川崎フロンターレ、名古屋vs横浜F・マリノスのゴールシーンやロッカールームの様子が収められているほか、サポーターの声も紹介。タイトル獲得回数の比較では、「北陸の雄 悲願の天下獲り」というフレーズとともに、新潟の無冠が強調されている。

 また新潟サポーターによる飲み会のシーンも公開されているが、飲み会の場で「勝っている試合が少ないから、あんまり覚えていない」という発言が。「生まれ変わったら他サポーターに?」という問いに、「それはだって、もうマイチームですもん」「ここに生まれちゃったから、しょうがない」「冬寒いじゃないですか。ずっとこう我慢しているんですよ」「金持ちの強いチームのサポーターになろうなんて気はない」と答えているほか、「向こうは車を作って」「こんな貧乏な農民たちが頑張っているわけだから。うちらリアカー引いてさ」などと、名古屋と比較するような声も挙がった。

 こうした新潟側の演出に、ネット上では「センスない」「なんか違和感ある」「北陸って言われても…」「お互いをリスペクトしあって素晴らしい決勝戦にしたいのに、これではお互いのサポーターを煽るだけでは?」などと厳しい意見が。動画に出演した新潟サポーターに同情するコメントも見受けられる一方で、「新潟の一般的な意見だと思われたくない」などと、サポーター全体の印象悪化を心配する声も挙がっている。

 ルヴァン杯決勝を巡っては、先日フットサル系YouTuberの「あしざるFC」とのコラボによる無料招待企画も話題に。両クラブのサポーターからチケット落選の報告が相次ぐ中での無料招待企画実施に批判が相次ぐと、Jリーグは26日になって招待人数を減らすと公式発表している。

 すでにJリーグに厳しい目が向けられているだけに、SNSアカウントで公開された動画の制作に対しても、出演した新潟サポーターへの配慮を求める声が挙がっているほか、印象操作の可能性も指摘されている。

 クラブ、選手などに対するネット上での過度な批判や誹謗中傷で度々問題になっているJリーグ。公式サイトを通じて、「Jリーグはサッカーファミリーの一員として、リスペクト(大切に思うこと)、フェアプレーの精神を共有し、差別や暴力ならびにSNSにおける選手や審判等に対する差別や誹謗中傷を絶対に許さず、断固反対するメッセージを広く伝えていきます」と謳っているだけに、ルヴァン杯決勝に関する動画が必要以上に対立構造を煽るものだと捉えられても仕方ない。