スポルティングCP所属の日本代表MF守田英正は、10月に行われたFIFAワールドカップ北中米大会アジア最終予選で2試合ともにフル出場。以前から代表戦の長距離移動によるコンディション悪化が懸念される中、GK中村航輔(ポルティモネンセ)との日本人対決を前に、現地メディアが同様の問題を指摘している。
度々日本代表招集問題の中心選手としてクローズアップされる守田。FIFPRO( 国際プロサッカー選手会)は2023/24シーズンに欧州でプレーした選手を対象に、公式戦や国際Aマッチに伴う移動距離を算出しているが、同選手は移動距離ランキングで9位(142329km)にランクイン。移動時間が186時間にものぼっている。
そんな守田をスポルティングの中心選手として扱っているルベン・アモリム監督は、9月の代表ウィーク終了後に「彼は(9月に日本代表の活動に参加するまでは)非常に素晴らしいパフォーマンスを発揮していた。しかし日本代表に招集されることで、長距離移動をして時差や生活リズムが頻繁に変わる」とした上で、「適応する時間はほとんどない。代表に招集されるとほぼ毎回起こることだ」と、同選手のコンディション悪化を明かしていた。
今月も守田の状態が心配される中、ポルトガル紙『ア・ボーラ』は16日に「スポルティング所属選手の中で、誰が最も疲れた状態で代表活動から戻ってくるのか」という見出しのもと、同クラブの現状を特集。守田がサウジアラビア戦、オーストラリア戦とフル出場したことを紹介した上で、「アモリム監督は19日の国内カップ戦(対ポルティモネンセ)を前に、代表招集された選手の管理を余儀なくされている。18日のトレーニングで、ようやくメンバー全員が揃う」とリポート。指揮官が守田をはじめ代表戦で長時間プレーした選手の起用法に悩んでいる現状を伝えただけに、中村との日本人対決が実現しない可能性も考えられる。
なお日本代表選手による長距離移動の問題には、ASモナコのアドルフ・ヒュッター監督も言及。MF南野拓実は9月28日のリーグ戦で休養のためベンチ外となったが、指揮官は試合後に「南野を守らなければならないと、クラブには説明している。彼は日本への遠征が多いからね」などと、今後の日本代表活動による疲労蓄積を考慮していることを強調した。
コメントランキング