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C・ロナウドのプレースタイル。世界で秀でた4つの特徴

クリスティアーノ・ロナウド 写真:Getty Images

徹底的な体調管理と身体的な素質

ロナウドはキャリアが進むにつれて胸板が厚くなり大腿筋が隆々と大きくなった。肉体のコンディショニングに余念がなく、これは努力の賜物だ。

パーティーに参加しても、お酒を口にしないことから、つまらない男だと思われることもあるようだ。しかし、負けず嫌いのロナウドにとっては、自分の気持ちが緩んで試合に敗れることのほうがよっぽどつまらないに違いない。

規則正しい生活スタイルや栄養管理を徹底し、チームの練習以外にも自主トレーニングを行っている。サッカー選手は体脂肪率10%未満が理想と言われるが、ロナウドの腹筋は常に割れている状態だ。度々、ひざを故障しているが現在も高いパフォーマンスを維持している。

実はロナウドの曽祖母はカーボ・ヴェルデ出身でロナウドにはアフリカ系の血がわずかに流れている。類まれな身体的素質の秘密は、アフリカにあるのかもしれない。


クリスティアーノ・ロナウド(レアル・マドリード所属時)写真:Getty Images

環境に適応し結果を出し続ける力

ロナウドは環境への適応能力も高いことを証明している。

これまで所属した全てのクラブで結果を出してきたロナウド。出身国のポルトガル、イングランド、スペイン、イタリア、サウジアラビア。異なる国々で活躍するためには、サッカーの実力だけではなく生活環境に適応する能力も必要になってくる。

スペインやイタリアはポルトガルと言語や環境が似ている部分もある。しかしイングランドはだいぶ勝手が異なり、サウジアラビアは全くの別世界だ。しかし、ロナウドはうまく順応している。

ロナウドは大西洋に浮かぶポルトガル領マデイラ諸島の出身だが、子供時代に才能が認められて名門スポルティングCPのアカデミーに加入するためにリスボンに上京した。しかし、田舎なまりがあるためにいじめられた。逆境をはねのける強さや環境が異なる様々な国で高いパフォーマンスを維持する基礎は、少年時代に首都に移住した経験により育まれたものだろう。

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名前Takuya Nagata
趣味:世界探訪、社会開発、モノづくり
好きなチーム:空想のチームや新種のスポーツが頭の中を駆け巡る。世界初のコンペティティブな混合フットボールPropulsive Football(PROBALL)を発表。

若干14歳で監督デビュー。ブラジルCFZ do Rioに留学し、日本有数のクラブの一員として欧州遠征。イングランドの大学の選手兼監督やスペインクラブのコーチ等を歴任。アカデミックな本から小説まで執筆するサッカー作家。必殺技は“捨て身”のカニばさみタックルで、ついたあだ名が「ナガタックル」。2010年W杯に向けて前線からのプレスを完成させようとしていた日本代表に対して「守備を厚くすべき」と論陣を張る。南アでフタを開けると岡田ジャパンは本職がMFの本田圭佑をワントップにすげて守りを固める戦術の大転換でベスト16に進出し、予言が的中。

宇宙カルチャー&エンターテインメント『The Space-Timer 0』、アートナレッジハブ『The Minimalist』等を企画。ラグビーもプレーし広くフットボールを比較研究。

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