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谷口彰悟は「監督に問題あった」シントトロイデンで復調の理由とは

谷口彰悟 写真:Getty Images

 シント=トロイデンVV(STVV)所属の日本代表DF谷口彰悟は、9月21日に行われたベルギー1部リーグ第8節ベールスホット戦で今季初ゴールをマーク。現地メディアが、同選手が直近数試合で復調気配を見せている背景を分析している。

 川崎フロンターレのキャプテンとしてJ1・天皇杯優勝を成し遂げ、カタールW杯出場経験も持つ谷口。2024年夏にカタール1部アル・ラーヤンを退団し、自身初となる欧州挑戦を果たしたが、STVV加入当初は低調なパフォーマンスを露呈。8月11日の第3節アントワープ戦では、自身のミスからゴールを許すと、チームも6失点と大敗を喫していた。

 現地のファン・サポーターから「谷口は最悪の補強」などと批判を浴びていたが、9月に入ると安定感抜群のパフォーマンスを発揮。ベールスホット戦では9分にコーナーキックからのセカンドボールを右足で押し込み、先制ゴールを奪取。その後も守備で存在感を発揮し、クリーンシートでの勝利に大きく貢献している。

 STVVは9月はじめ、成績不振によりクリスティアン・ラタンツィオからフェリス・マズー氏への監督交代を発表しているが、ベルギー紙『HBVL』が23日に伝えたところによると、STVV元監督のジャッキー・マタイセン氏は、監督交代が谷口のパフォーマンスに与えた影響を以下のように分析したという。

 「谷口のパフォーマンスついては、ラタンツィオ監督に問題があった。ラタンツィオはベルギーリーグでの経験が足りなかったし、ノウハウもなかった。マズー監督のもとで3バックの中央でプレーするようになったのが、谷口にとって良かった」

 なおマズー現監督は、2019年7月からおよそ4か月にわたりKRCヘンクを率いた際、当時海外挑戦2年目のFW伊東純也(現スタッド・ランス)を積極的にスタメン起用したほか、2021/22シーズンにはユニオンSG監督としてDF町田浩樹を指導。2022年11月から2024年5月までシャルルロワSCを指揮し、MF森岡亮太(ヴィッセル神戸)とともに過ごしていた。

 STVV前指揮官のラタンツィオ氏と異なり、ベルギーリーグでの監督経験、そして日本人選手の指導経験が豊富なだけに、谷口にとって今回の監督交代はプラスに働いているようだ。