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伊東純也の代表復帰。森保監督の説明物議!スタッド・ランスとJFAの姿勢比較も

伊東純也 写真:Getty Images

 日本サッカー協会(JFA)は8月29日、9月のFIFAワールドカップ北中米大会アジア最終予選に向けての日本代表メンバーを公式発表。『週刊新潮』で性加害疑惑が報じられたものの、不起訴処分となったMF伊東純也(スタッド・ランス)の復帰が話題になっているが、森保一監督の理由説明を巡って、賛否含めて様々な意見が飛び交っている。

 2024年1月のAFCアジアカップ以来、およそ8か月ぶりの代表メンバーに名を連ねた伊東。29日の会見で、森保監督は「彼がスタッド・ランスの選手としてジャパンツアーに帯同した時、メディア、サポーターが温かく彼を迎える環境があるということを見て、落ち着いて活動できるということが確認できた」と説明。

 JFAの山本昌邦ナショナルチームダイレクターは、「メンバーを決めるのは監督の専権事項。起訴・不起訴が理由ではない」とした上で、「現場、協会全体として様々な準備を進めてきたところで、我々に選ぶところでのプレッシャーもないし、しっかりと今回、環境が整った」と語っている。

 ただ、森保監督の説明内容がネット上で拡散されると、「伊東純也が復帰できて良かった」「メディア対応で問題なくて安心した」といったポジティブな声が挙がる一方で、「メディアがもっと騒いだら、招集しなかったのか」「メディアのせいにしたいのか」という指摘も。

 性加害疑惑が報じられた直後の2月1日に、ランスが「日本人ストライカーの人間的な資質と行動に対し疑問視したことは一度もない」「クラブは選手との連帯を示す」などとと声明を発表し、JFAとは対照的に伊東に寄り添う姿勢を打ち出していただけに、「スタッド・ランスがジャパンツアーをしなかったら、彼を招集することはなかったのか」「結局、スタッド・ランスのおかげ。JFAが何をしていたのか本当に分からない」といった批判も湧き起こっている。

 また、週刊誌など一部メディアによる真偽不明な報道にプロアスリートのキャリアが左右される危険性も指摘されている。森保監督がメディア対応に言及したことに対して、「考えは分かるけど、それだとメディアがデマを流して炎上させたら、代表入りを見送らせることが今後も可能になってしまう…」「森保監督自身が伊東選手を温かく迎えてほしいと、メディアやサポーターに訴えるべきだったのでは」という意見が挙がっているほか、「あくまでも表向きの理由で、普通にスポンサーとJFAからゴーサインが出たから招集できたんだろ」と、代表復帰の裏側を探ろうとするファン・サポーターも見受けられる。