熾烈なポジション争い
記録したスタッツと記録のないスタッツが両者似ているという特徴があった。ただし細かく見ていくと、多くの項目で鎌田よりもアハマダの方が高い数値を記録している。ここで示したスタッツ以外の重要な項目などもある前提だが、鎌田がボランチで出場する場合、アハマダ以上の成績を残さなければならない。そのほか守備的MFなどタイプもあるが、ウィル・ヒューズ、レルマやシェイク・ドゥクレあるいはウォートンとポジション争いが強いられることになりそうだ。
ブレントフォード戦でのポジション(シャドー)であれば、MFマイケル・オリーセやアイェウは移籍したが、センターフォワードでもプレーすることがあるFWオドソンヌ・エドゥアール、そのほかFWイスマイラ・サールやエゼなどとのポジション争いが待っている。
パレスで指揮を執るオリバー・グラスナー監督にとって、プレミアリーグでのビーズ(ブレントフォードの愛称)との試合は前節が初めてだった。2023/24シーズンの途中でパレスの監督に就任したグラスナー氏は、就任後、多くの試合で3-4-2-1のフォーメーションを採用。今シーズンの2試合も同布陣で臨んだ。
グラスナー監督と鎌田は共にドイツ1部のアイントラハト・フランクフルトに在籍していた。時を経て、鎌田はロンドンで同監督と再会し、3-4-2-1のフォーメーションの中でシャドーもしくはボランチでの出場が想定される。これまでベルギー、ドイツ、イタリアのクラブを渡り歩いてきた鎌田にとって、イングランドはヨーロッパ4か国目となる。十分な実績を引っ提げて、プレミアリーグではどんな活躍をするのかは日本国内で注目を集めることは間違いない。
鎌田はアシストやゴールを期待されるプレーヤーである。リーグ戦ではまだ記録していないが、イングランドでも当然その数字は求められる。現地時間8月27日に行われたカラバオ杯では、ノリッジ・シティ相手に1ゴール1アシストの活躍を見せた鎌田。この試合では3-4-2-1の右シャドーで先発したが、第3節チェルシー戦ではどのポジションでどのような結果を残すのか。ファーストシュートや決定機創出の瞬間を見逃さないようにすべきであろう。
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