代表チーム アジア

帰化戦略を本格化。水野輝・小川雄大の日系カンボジア人2名が代表に招集

小川雄大 写真:Getty Images

 カンボジアサッカー連盟(FFC)は、今年9月に開催されるAFCアジアカップ2027予選プレーオフに向けた代表メンバー24人の招集リストを発表した。アルゼンチン人のフェリックス・ダルマス監督(元佐川印刷SC)は、MF水野輝(33)やMF小川雄大(27)など複数の帰化選手を招集している。

 予選プレーオフは9月5日と10日に行われ、カンボジア代表(FIFAランキング180位)はスリランカ代表(同205位)と対戦。ホームとアウェーそれぞれで行われる試合の勝者が、アジアカップ最終予選に駒を進める。

 帰化戦略に着手したカンボジアは今回、水野(元FC琉球)と小川(元FC岐阜)という日系カンボジア人を招集。どちらもカンボジアリーグで長く活躍している選手で、リーグ屈指の助っ人と評価されている。水野は今年7月に帰化したばかりで今回が初招集。小川は昨年10月に初招集され、今年6月のモンゴル戦で代表初ゴールを挙げている。

 ほかには、今年8月に帰化した南アフリカ出身のDFモハメド・ファーズ・カーン(31)が初招集となり、ニュージーランドとカンボジアの血を引く17歳のFWルッカ・リムと、アメリカ系カンボジア人のMFニック・テーラー(25)も招集リストに名を連ねた。

 東南アジア各国は積極的な帰化戦略で代表チームの強化を進めており、特にインドネシアとフィリピンでは、スタメンの大半を帰化選手が占めている。ただし、両国の帰化戦略は自国にルーツを持つ「ヘリテージ型」の帰化選手が中心だ。