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マインツ佐野海舟と兄弟対決も?NEC佐野航大にステップアップ移籍浮上か

佐野航大 写真:Getty Images

 マインツ所属MF佐野海舟の実弟であり、NECナイメヘン所属のU23日本代表MF佐野航大は、8月24日に行われたオランダ1部リーグ第3節PECズウォレ戦でフル出場。移籍ウィンドウ閉鎖間近であるなか、現地では同選手のナイメヘン退団が予想されている。

 AFC U20アジアカップ、FIFA U-20ワールドカップ出場歴を持つ佐野航大は、2023年夏にファジアーノ岡山からナイメヘンへ完全移籍。加入当初は出場機会に恵まれなかったものの、2024年1月以降はほぼ全試合スタメン出場と、中盤に欠かせない戦力に成長した一方、クラブ事情でパリ五輪U23日本代表には参加できなかった。

 それでも8月10日開催のオランダ1部リーグ開幕戦でゴールを決めると、その後の2試合でもスタメン出場。ナイメヘンの専門サイト『フォルツァNEC』は25日、PECズウォレ戦出場選手を採点しているが、佐野に及第点の「6」を与えると、「攻撃的ミッドフィールダーとして、佐野はハーフタイム直前に小川航基へのスルーパスを供給したが、それ以外で見せ場がほとんど無かった。しかし、ボランチにポジションを移すと、パフォーマンスは改善された」と評している。

 ナイメヘンとの契約を2028年6月まで残している佐野だが、昨季後半戦での台頭もあり、オランダ紙『AD』は2024年3月に「彼の次のステップはPSVアイントホーフェン、フェイエノールト、アヤックスになるはずだ」とオランダ1部強豪クラブへ移籍する可能性を報道。ただ一方で、オランダ紙『Voetbal International』の編集長を務めるズワルト氏は8月22日に「佐野は完成度の高い選手だが、彼にとって残念なことに、ビッグクラブで彼のポジションに空席は全くない」とナイメヘン残留の可能性を主張していた。

 しかしオランダやベルギー国内の選手を対象としたスカウト分析サイト『BGスカウティング』は25日、佐野の好プレーを集めた動画をXに投稿した上で、「佐野は欧州5大リーグのクラブに移籍する準備がすでに整っている非常に大きな才能の持ち主だ」と伝えている。

 MF藤田譲瑠チマやGK小久保玲央ブライアン(いずれもシント=トロイデンVV)らとともに、A代表入りが期待されている佐野。現時点で欧州5大リーグ所属クラブからのオファーは報じられていないが、将来的なブンデスリーガ挑戦、佐野海舟との兄弟対決や共闘が期待される。