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バティストゥータ、日本代表を侮辱?当時の指導者フラビオ「試合開始前に…」

ガブリエル・バティストゥータ 写真:Getty Images

 元日本代表のフィジカルコーチであるブラジル人指導者のフラビオ氏が、1998FIFAワールドカップ(W杯)グループステージ第1戦(対アルゼンチン代表)の苦いエピソードを語った。

 フラビオ氏は1995年から1998年にかけて日本代表の強化に貢献し、岡田武史監督の元で同代表チーム初のW杯出場を経験。その他に浦和レッズ(2000-2001)、東京ヴェルディ(1991-1994、2006)、北海道コンサドーレ札幌(1999)、ヴィッセル神戸(2002-2003)のフィジカルコーチも務めた。

 岡田監督が当時作り上げていた日本代表を誇りに思っていたフラビオ氏は、アルゼンチンとの対戦前に屈辱的な場面を目の当たりにしたという。「試合開始前、フィールドに入るために選手たちが整列していた時、バティストゥータを含むアルゼンチン代表選手が日本代表を嘲笑していることに気づいたんだ。怒りがこみ上げてきて『私はブラジル人だ!今日の試合、ゴールは許さない!』と静かに叫んだよ」とブラジルメディア『Hora Campinas』のインタビューで明かした。

 結果的に試合はバティストゥータのゴールによって1-0と日本が敗北。しかし、拮抗した試合だったこともあり、終わりの笛が鳴った後、当時アルゼンチン代表の監督だったダニエル・パサレラ氏はフィールド上で日本代表選手が見せた気概あるプレーを称賛した。

 その後クロアチア代表とジャマイカ代表にも敗れた日本は、最終的にグループステージを突破できなかったが、フラビオ氏は日本サッカー協会から最優秀フィジカルトレーナー賞を受賞した。