チームのレベルアップにユース育成の声
メダル予想アンケートの結果を読み解くと、少なくとも半数以上が現在のなでしこジャパンを「勝てるチーム」と評価し期待していることがわかった。ここで、2004年から2024年までの20年間に開催されたW杯とオリンピックを振り返ってみよう。なでしこジャパンは2011年ドイツW杯での優勝を皮切りに、翌2012年ロンドン五輪では準優勝で見事銀メダルを獲得。さらに2015年にはカナダW杯でも準優勝と好成績を収めている。この2011年から2015年の期間はチームに勢いがあり『NADESHIKO JAPAN』の名を世界に浸透させた黄金時代とも言える。予選敗退など落ち込んだ年もあったが、この20年間は概ねベスト16以上をキープしている。
なでしこジャパン過去20年間(2004年~2024年)の成績
オリンピック
2004年アテネ・・・ベスト8
2008年北京・・・ベスト4
2012年ロンドン・・・準優勝(銀メダル)
2016年リオデジャネイロ・・・予選敗退
2020年東京・・・ベスト8
FIFAワールドカップ
2007年中国大会・・・グループステージ敗退
2011年ドイツ大会・・・優勝
2015年カナダ大会・・・準優勝
2019年フランス大会・・・ベスト16
2023年オーストラリア&ニュージーランド大会・・・ベスト8
招集メンバーが変わってもチームのレベルを落とさず保つことはもちろんだが、日本女子サッカーの将来を考えると更に重要なのがレベルの底上げだ。では、チームのレベルアップに欠かせないものとは何だろう?今回のアンケート調査では全体の約半数が「ユース選手の育成」と回答しており「選手の海外移籍(海外リーグでの経験)」と回答した人は約37%に留まった。その他の意見として、日本サッカー全体を視野に入れた「サッカー業界の改革」や前述の黄金時代を生み出したレジェンドの1人宮間あや選手のような「名選手の登場」を願う声が寄せられた。
なでしこジャパンのレベルアップに欠かせないことは?
選手の海外移籍(海外リーグでの経験)・・・37.3%
ユース選手の育成・・・54.9%
その他・・・7.8%
国内リーグがレベルアップすれば、WEリーガーたちに海外移籍のチャンスが広がり海外リーグで経験を積むことができる。他国での経験は必ずやなでしこジャパンのレベルアップへと繋がるだろう。海外移籍する選手が増えれば、国内リーグの担い手となるユース選手たちにも注目が集まる。そのため、即戦力となり得る若手選手の育成は重要課題だ。いずれにせよ、今後のなでしこジャパンを後押しする最大活力のひとつが我々の声援であることは間違いない。パリ五輪で王座を目指すなでしこジャパンを応援しよう!
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