スロベニア(FIFAランキング57位):全4試合ドローで史上初の16強
スロベニアはグループCでデンマーク代表(1-1)、セルビア代表(1-1)と引き分けると、イングランド代表とはスコアレスドローで勝点をせっせと稼いだ。
3分、勝点3のグループ3位で、全グループの3位のうち4番目という当落線ギリギリでノックアウトステージに進出。すると、ポルトガル代表相手に延長戦の105分にはFWクリスティアーノ・ロナウド(アル・ナスル)のPKを止めて号泣させる。延長戦でも0-0で、PK戦(0-3)の末に敗退した。ポルトガル戦はPK戦で敗退したので公式記録は引き分けだ。
これはもう実力といっていい。4試合を戦い無敗で全ての試合で引き分けたのは見事というほかない。この「引き分け力」は弱小チームが大会に臨むうえで大いに参考になるだろう。
スロベニアは旧ユーゴスラビア圏でサッカーが盛んな地域だが、人口は約212万人で長野県とほぼ同じであり、史上初のベスト16に進出した凄さがよく理解できるだろう。
ジョージア(FIFAランキング74位):ポルトガルに完勝
人口が約399万人で静岡県とほぼ同じジョージアは、グループFでトルコ代表に1-3と大敗。チェコ代表相手には先制するも追いつかれて1-1のドローで、第3戦は優勝経験がありすでにグループ通過を決めているポルトガル代表が相手だ。
ポルトガル戦では試合開始早々の2分にFWクヴィチャ・クワラツヘリア(ナポリ)が先制すると、57分にPKをFWジョージズ・ミカウタゼ(メス)が決めて2-0で大会初勝利。ボールポゼッションはポルトガルの68%に対してジョージアが32%。攻撃回数は99回に対して18回。シュート数は23本に対して7本だ。圧倒的に劣勢ながら、結果は完勝。実に痛快な大物食いをやってのけた。
1勝1分1敗、勝点4のグループ3位でノックアウトステージに進出しダークホースとなったジョージアは、スペイン代表と対戦し1-4で大敗した。
しかし、そもそもグループを勝ち抜けると思われていなかった。ユーロ初出場でノックアウトステージに進出したジョージアの躍進は予想外であり、清々しい気持ちで大会をあとにした。
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