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パリ五輪出場に貢献も…「小久保玲央ブライアンは重圧不足」とベンフィカ元監督思うワケ

小久保玲央ブライアン 写真:Getty Images

 ポルトガル1部ベンフィカ所属のU23日本代表GK小久保玲央ブライアンは、AFC U23アジアカップ優勝・パリ五輪本大会出場権獲得に大きく貢献。GK鈴木彩艶(シント=トロイデンVV)のライバルとして森保ジャパン招集も期待される中、ここに来て今夏移籍の可能性が浮上。ベンフィカでのトップチーム昇格が難しいとの見方が広まっている。

 ポルトガル紙『レコルド』は今月9日に「小久保はU23アジア杯優勝で注目を集めるなど、キャリアで最も充実した時期を迎えている」とパリ五輪予選での活躍ぶりに触れると、「移籍により、ベンフィカを経済面でサポートする可能性がある」とリポート。

 これによると、小久保はベンフィカとの契約を2025年6月まで残しているが、かつてベンフィカU23チーム指揮官として小久保の指導に当たり、現在フランス2部ヴァランシエンヌFCを率いるジョルジ・マシエル氏は、同選手の去就について以下のように語ったという。

 「彼にはポジション争いをするための環境が必要だ。今求められるのは、1番を求め、1番になるための安定したプレーや回復力だ。ベンフィカのU23チームやセカンドチームに入った時、彼は自分の使命が何なのか理解していた。トップチーム昇格、レギュラー奪取など、彼は何かを求めて戦わなければならないし、そうしたプレッシャーを感じながらプレーしなければならない。今の環境だとプレッシャーが足りていない」

 またベンフィカの情報を扱う『Coluna Vermelha』は8日、Xアカウントにて「23歳の小久保にとって、来季がベンフィカでの最終年である。ベンフィカにとっては、(この夏の移籍ウィンドウは)彼の契約を最大限に活用する良い機会だ」と綴ると、トップチーム昇格の難しさについて以下のように綴っている。

 「ベンフィカでは、下部組織在籍選手のうちトップチームに到達できるのはわずか5%。クラブは残りの95%に対して、彼らが良いキャリア、良い生活を送るための環境を整えなければならない。小久保は(トップチーム昇格を果たす)5%には含まれない。U23アジア杯で優勝を成し遂げた彼には、自身のキャリアをスタートさせる絶好のチャンスが訪れる」

 柏レイソルの下部組織出身である小久保は、2019年1月にベンフィカへ加入も、トップチームで出場機会はなし。昨季はU23チームの公式戦でのみプレーも、今季はセカンドチームの一員としてポルトガル2部リーグで16試合にスタメン出場しているが、今年2月以降は全試合ベンチ外と厳しい立場に置かれている。