2024明治安田J1リーグ第10節の10試合が4月27~28日に開催された。24日に行われたAFCチャンピオンズリーグ(ACL)の準決勝で、PK戦までもつれ込んだ蔚山現代(韓国)との激闘を制し見事決勝進出を果たした横浜F・マリノス(現7位)と、今季ここまでわずか1敗と好調なセレッソ大阪(現1位)の対戦など、注目カードも多かった。
前節で首位へと返り咲いた町田ゼルビア(現2位)とジュビロ磐田(現12位)の昇格組同士の対戦は、直近10試合で10ゴールと勢いが止まらないFWジャーメイン良の得点もあり2-0で磐田が勝利。また、下位に苦しむ北海道コンサドーレ札幌(現20位)と湘南ベルマーレ(現19位)のゲームは、湘南が3点ビハインドから最終盤に追いつき勝ち点1を手にした(3-3)。同じく低迷する京都サンガ(現17位)は昨季の王者ヴィッセル神戸(現4位)と対戦。神戸の猛攻を耐え抜き、後半に挙げた虎の子の1点を守り抜いて7試合ぶりとなる勝利でついに連敗を脱した(1-0)。
ここでは、そんな第10節で活躍した選手たちをベストイレブン形式で紹介していく。
GK:ク・ソンユン(京都サンガ)
6戦未勝利かつ直近3連敗中と苦しむ京都サンガは、第10節で昨季の王者ヴィッセル神戸と対戦。多くのシュートを浴びながらも、後半にFW原大智の挙げたゴールを守り抜き久々の勝利を挙げている(1-0)。そんな猛攻に耐えた守備陣の中でも、絶体絶命のピンチからチームを救ったのがGKク・ソンユンだ。前半の終了間際にPKを与えてしまった京都だが、キッカーFW大迫勇也のシュートコースを見切って完璧なセービングで凌いで見せた。まだまだ下位から脱出したとは言えないが、自信を取り戻す勝利の立役者となったことは間違いない。
DF:リカルド・グラッサ(ジュビロ磐田)
首位町田ゼルビアをホームに迎えた第10節のジュビロ磐田。昨季は1分1敗と勝てなかった相手に2-0と、今季まだ無得点試合がなかった町田に見事な無失点勝利で雪辱を果たした。そんな堅守を支えたのがDFリカルド・グラッサだ。前線のターゲットめがけて供給されるロングボールやクロスを高さと強さで弾き返し、スピードを活かしたカバーリングも見せるなど町田の攻撃を止め続け3試合ぶりの勝利に大きく貢献した。
DF:佐々木翔(サンフレッチェ広島)
開幕から未だ無敗のサンフレッチェ広島は、第10節でホームに川崎フロンターレを迎えた。先制するも追いつかれ一時は逆転を許す厳しい展開となったが、2-2と引き分けで無敗キープに成功している。そんな粘り強さを見せたゲームにおいて、DF佐々木翔は攻守両面で存在感を示した。前半に絶妙なクロスからFW大橋祐紀のゴールをアシストすると、同点で迎えた最終盤には背後を取られた相手の決定機を身体を張って阻止。ベテランらしい働きで勝ち点1を死守した。
DF:白井康介(FC東京)
前節は町田ゼルビアとのダービーを1-2と競り負けたFC東京。連敗を避けたい第10節アルビレックス新潟戦では、3-1と強さを見せて3試合ぶりの勝利を収めた。そんなゲームでDF白井康介は1ゴール1アシストと大車輪の活躍を見せた。前半にスプリントからの低くて早いクロスで先制点をアシストすると、後半開始早々には抑えの効いたミドルシュートでゴールもマーク。さらにパスカットから猛然と敵陣へボールを運ぶなど存在感を発揮して勝利の立役者となった。
DF:松原后(ジュビロ磐田)
直近2試合は勝利の無いジュビロ磐田が第10節で町田ゼルビアと対戦。2-0と今季3度目の無失点勝利で勝ち点3を手にした。互いにスコアレスで前半を折り返した今節、均衡を破ったのは4試合ぶりにスタメン出場を果たしたDF松原后だった。自らが起点となった攻撃の場面、こぼれ球を左足の一振りでゴールへ突き刺し先制点をマーク。嬉しい今季自身初ゴールは、首位撃破につながる貴重なゴールとなった。
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