北海道コンサドーレ札幌からクロアチア1部ディナモ・ザグレブへ期限付き移籍中のMF金子拓郎は、今季終了後の去就が不透明に。札幌復帰の可能性も取り沙汰される中、現地メディアが同選手の現状を特集している。
金子は昨年7月にディナモへ1年レンタルにより加入。クロアチア国内の複数メディアは「レンタル料40万ユーロ(当時約6200万円)、買い取りオプションは110万ユーロ(約1億8000万円)に設定」と契約内容を伝えていた。
ディナモの一員として迎えた2023/24シーズンでは、リーグ戦中断期間前の昨年12月までは1ゴール5アシストと活躍し、現地のファン・サポーターやメディアから称賛を浴びていた。しかし今年1月以降は、リーグ戦ほぼ全試合スタメン出場もゴールアシストともにゼロと結果を残せていない。
クロアチアメディア『Germanijak』は今月12日、金子の現状について「彼は(2月23日に行われたUEFAヨーロッパカンファレンスリーグ2ndレグの)レアル・ベティス戦で同点ゴールを決めたが、その後は姿を消している。本物のロケットのように、突然空に現れた後、すぐに消えた」と綴った上で、「ディナモが彼を完全獲得するかどうか、まだ分からない」と去就不透明であることを強調。今季終盤戦での起用法について、以下のような見解を示している。
「彼は昨年秋に素晴らしいパフォーマンスを見せていた。ベティス戦でゴールを決めて、チームをベスト16へ導いた時点では、春には主力選手のひとりになり、来季もディナモでプレーするということに、もはや疑いの余地はなかったが、状況は一変。レギュラーから控え要員になった。(累積警告による出場停止もあり)直近2試合ではベンチ入りさえしていない」
「指揮官は前線2トップのシステムを採用し始めているため、(「4-3-3」の右ウイングでプレーしていた)金子の出場機会が減少する可能性もある。彼は再び目覚めなければならないが、問題は今シーズン終了まで何分プレーできるかどうかだ」
同選手の去就については、クロアチア紙『sportske novosti』が今月11日にクラブの財政が潤沢ではない可能性を指摘した上で、「ここ最近のパフォーマンスは、買取金額に見合うだけのものではない」と札幌復帰の可能性に触れていた。
なお、ディナモはクロアチア1部リーグ28試合を終えて18勝6分4敗。消化試合数が1試合多い首位リエカから勝ち点5差の2位につけている。リーグ順位次第ではUEFAチャンピオンズリーグ出場権を逃して予算が限定される可能性もあるだけに、クラブの成績も金子の去就を左右する要素となりそうだ。
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