Jリーグ 横浜F・マリノス

鹿島、横浜FM監督退任のマスカット招へい?豪州「本人は欧州行き熱望」

ケヴィン・マスカット監督 写真:Getty Images

 横浜F・マリノスは今月7日、ケヴィン・マスカット監督が今季限りで退任すると公式発表。中国行きやイングランド2部サンダーランド指揮官就任の可能性が取りざたされる中、母国オーストラリアでは岩政大樹監督の退任が決まった鹿島アントラーズも新天地候補として報じられている。

 マスカットは2021年7月にアンジェ・ポステコグルーの後任として、横浜FMの監督に就任。来日1年目のシーズンをリーグ2位で終えると、昨季は3年ぶりとなるJ1制覇。今季もFWアンデルソン・ロペスを中心とした攻撃陣が機能したほか、GK高丘陽平の後釜として加入したGK一森純の活躍もあり、ヴィッセル神戸から勝ち点7差の2位。3年続けて好成績を残したものの、今季終了後にチームを離れた。

 このオーストラリア人指導者の去就を巡っては、英メディア『グラスゴー・ワールド』が「マスカットは欧州での監督業を望んでいる」とした上で、サンダーランド行きの可能性を報道。「直近数日間にわたり、サンダーランド新監督としての仕事にとりかかっている」と綴っている。

 また中国メディア『フットボール・ニュース』によると、中国1部覇者の上海海港がハビエル・ペレイラ監督の後任候補のひとりとしてマスカット氏をリストアップしたとのこと。同メディアは「オーストラリア人指導者のレベルはかなり高い。アンジェ・ポステコグルーはオーストラリア代表や横浜FMを率いた後、ヨーロッパに渡ってキャリアを積み、現在はプレミアリーグのトッテナム・ホットスパーで指揮を執っている」と、オーストラリア人指導者のレベルを評価している。

 そんな中、豪州メディア『FTBL』は今月8日に「マスカットの謎。サンダーランド、浦和レッズ、鹿島アントラーズがリンク」と見出しをうち、マスカットの去就を特集。「サンダーランドの監督候補ではあるが、日本に残る可能性もある。浦和と鹿島はともに指揮官を探しており、マスカットの資質をよく理解している」と綴っているが、浦和は8日にペル・マティアス・ヘグモ氏の招へいを公式発表している。

 一方の鹿島は、今月4日に岩政監督の退任を公式発表。一部の報道では、後任候補に今年4月までブラジル1部CRフラメンゴを率いていたヴィトール・ペレイラ氏の名前が挙がっているという。

 ただ『FTBL』は「マスカットはベルギー1部シント=トロイデンVV指揮官をわずか数カ月で解任された後、ポステコグルーがすでに地位を確立している欧州に戻り、欧州の主要リーグ、野心に燃えるクラブで成功するための才能と知識があることを証明したいと公言してきた」と、本人の気持ちが欧州復帰に傾いていることもあわせて伝えている。