神村学園高等部出身のFW福田師王(ボルシアMG)をはじめ、Jリーグクラブを経由せずに欧州移籍する日本人選手が増加。同校からはU17日本代表MF吉永夢希が来年2月にベルギー1部KRCヘンクへ加入することも決まった。ただ日本代表OBの内田篤人氏は、横浜F・マリノス所属FW宮市亮の言葉に触れた上で、欧州でのプロデビューを目指す選手に警鐘を鳴らしている。
Jリーグを経由せずに海外でプレーしている選手では、明治大学体育会サッカー部4年のFW佐藤恵允がブンデスリーガ(ドイツ1部)ベルダー・ブレーメンへ加入。DFチェイス・アンリは尚志高校時代にJリーグクラブからのオファーを断ると、VfBシュツットガルトのセカンドチームでキャリアをスタートさせている。
こうした学生による欧州移籍が増加している現状に、内田氏は複雑な心境を抱いている模様。DAZN制作『フットボール・タイム』で話題になると、以下のようなコメントを残している。
「賛否ありますよね。難しいんですよ。どんどん海外に行って活躍すればいいけど、Jリーグ等でプロの生活に慣れる前に行くというのは、ちょっと“賭け”みたいなところもあるなと」
「宮市が言っていたけど、(海外で)生活するというのが、サッカー以外でどれだけ大変なのか。その辺りは個人にもよると思うんですけどね。松井大輔みたいなメンタルががっしりしている人、海外志向な人は良いかもしれない。けど高校生だと両親のもとから離れたり、寮から出て生活をする。車の免許のこともあるので、ぶっちゃけ行ってみないと分からない部分もある」
宮市は中京大学附属中京高校からJリーグを経由せず、プレミアリーグ(イングランド1部)アーセナルと5年契約を締結。しかしオランダ1部フェイエノールトなど複数クラブへレンタル移籍したほか、度重なる負傷離脱に泣かされた。
なお内田氏は以前、ブンデスリーガ所属クラブの下部組織へ移籍する日本人学生が増加していることについて、「タフになれる環境があるので、若い選手にとっては良いと思う。ただ難しいよ。みんなそんなヤツばかりだから。チームの中で自分の能力を出してくれるか言えば、そうではない。『お互いに頑張って試合で勝利しよう』ではなくて、個人昇格だから。『自分が良ければいい』という考えを持った選手が多いと思う。その中での競争に勝たなければならないというのは、厳しい」と、現実を語っている。
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