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FWルキアン、DF井上も負傷の激闘
そんな準々決勝第2戦は、前半17分にFWルキアンが負傷交代となり、なかなか効果的な攻撃を見せられない展開に。それでも、1つのプレーで流れを変えることに成功する。
前半38分にDF井上聖也が右サイドからゴール前へフィードを送ると、DF小田逸稀が胸で落としてFW山岸が左足を振り抜く。先制点で流れを掴むと、前半アディショナルタイムにはコーナーキックをDF小田が頭で合わせて追加点。その後は自慢の堅守で決定機を許さず、狙い通り2-0で勝利した。
試合後のヒーローインタビューでは、1得点1アシストを記録したDF小田のもとに佐藤が登場。東福岡高校時代の同級生であり親友とも呼ぶべき間柄の2人は抱擁し、小田の目には熱いものがこみ上げているように見えた。サポーターも試合後、通常アウェイ戦時に歌われる「博多へ帰ろう」のチャントを「国立へ行こう、凌我と行こう」に変え、国立競技場で行われる決勝進出とクラブ初タイトル獲得を誓った。
これまで以上の一体感をみせ、難敵FC東京を撃破した福岡。ただし、現時点ではまだ何も手にしていない。クラブ史上初となる国内3大タイトル(J1リーグ 、天皇杯 、ルヴァン杯)での決勝進出、そしてタイトル獲得に向けては、次の準決勝を突破しなければならない。
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さらなる一体感で準決勝の難敵撃破へ
10月11日に第1戦、15日に第2戦が予定されているルヴァン杯準決勝の相手は、名古屋グランパスだ。福岡がJ1で戦う2021年以降のリーグ戦5試合ではいずれも敗れており、また2017年のJ1昇格プレーオフ決勝時にも、目の前で昇格達成を見せられた相手でもある。
また、10月8日に予定されている天皇杯準決勝の相手は、川崎フロンターレ。こちらもまた2021年以降の5試合で1勝4敗と相性は良くない。1998年のJ1参入決定戦では3-2で勝利した相手であり、やはり因縁の相手といえる。
ルヴァン杯、天皇杯ともに決勝戦の地である国立競技場まではあと1歩。ユニフォームに星を付けるまではあと2歩だ。佐藤に加え、FC東京第2戦ではFWルキアンとDF井上が負傷交代となっており、貴重な戦力を欠くことになるかもしれないが、福岡にとって懸けるものがある。素早い攻守の切り替えとタイトな守備、そして想いの強さを武器に、まだ見ぬ景色に向けて歩みを進めていく。
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