坂元「もっとガツガツ行ってもよかった」
前節のサンダーランド戦(8月26日)では出番のなかった坂元だが、今回は71分から途中出場したものの持ち味のドリブルや切り返しは数回しか見せられなかった。[4-3-3]のワトフォードに対し、3バックで対峙するコベントリーはサイドが手薄になってしまう。サイドで数的優位を作られると坂元としてもドリブルで積極的に仕掛けにくくなるため、今試合ではバックパスが多く見られた。
試合後のインタビューで坂元は次のように述べた。
ー試合を振り返っていかがでしたか?
坂元:同点になったところで交代し追加点を取り、より攻撃的に行くために僕が入ったと思うので、結果的に勝ちきれずに終わってしまったことは課題だったと思いますし、もっとガツガツ行ってもよかったという思いはあります。
ーDFトーマスへのバックパスが多く見られましたが、普段の練習でも行っている形なのですか?
坂元:そうですね。自分で前に行けるというタイミングで仕掛けようと思っていたので、僕のところに入った時に(相手DFが)2枚下がっている場面が多かったので一回下げて、もう一回受けようという形でバックパスはしていたんですけど、そこももっと行ってよかったなと。
ーそのバックパスが3失点目の起点となってしまいましたね?
坂元:あれは仕方ないですね。繰り返しになりますが、僕ももっと前に行けばよかったですし、意思疎通が十分じゃなかったというのもある。起こってしまったことは仕方ないと思うんで、それを次にどう活かして修正していくかが大事だと思います。
ー交代の際、マーク・ロビンズ監督から指示を受けていましたが?
坂元:シンプルに、攻撃に違いを作れと言われました。
ー監督からは何を期待されていると思いますか?
坂元:僕は守備の選手ではないので、苦しい時間帯で前に仕掛ける、ゴールにつながるプレーというのは期待されていると思います。
厳しい評価も英サッカーに手応え
現地紙『コベントリーライブ』は、坂元のプレーに対し4.5(10点満点)と厳しい採点を与え「遅い時間帯の投入となり、トーマスへのずさんなバックパスがワトフォードのビルドアップに貢献してしまった」と評した。
コベントリーはボールを保持する場面では各選手の個の打開力に依存しているところが多く、他の選手をサポートする意識が不足している。中盤や高い位置でボールを持ってもサポートがないため、コンビネーションで相手を崩す選択肢がなかったのも勝ちきれなかった要因だろう。
坂元自身も語ったように、バックパスは相手ディフェンスを剥がす意図であったが、それが他の選手に共有されていなかったのは課題だろう。今節では同ポジションで坂元のライバルとなるファン・エヴァイクが1得点を記録。守備でも貢献する活躍を見せたことから、坂元も他の選手との連携面を向上してアピールをしていきたいところだ。
しかしながら、7月にコベントリーに加入したばかりの坂元は、早くもイングランドサッカーに手応えを感じているようだ。
ー現在までチャンピオンシップでプレーしてみた感想は?
坂元:やっぱりレベルはすごく高いと感じます。縦へのスピードもそうですけど、その中で足元もある。(2部の)チャンピオンシップでもめちゃくちゃレベルは高いと思います。繋げるし、いろんな形で攻撃が作られていくので僕もサイドにいてフリーで受けられる回数というのはベルギーの時よりも圧倒的に多いです。そこはもっと突き詰めて、攻撃のところで違いを作れるようになりつつ、守備の部分もまだまだやっていかなければいけないし、そこは楽しみながらやっていきたいと思います。
第5節終了時点でコベントリーは勝ち点6の14位に位置。首位のプレストン・ノース・エンドとの差は勝ち点で7に広がっている。次節はハル・シティとアウェイで対戦するコベントリー。今回の課題を修正し、順位を上げることができるだろうか。坂元の活躍にも期待したい。
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