タイで開催された東南アジアサッカーU-23選手権大会2023では、8月26日に決勝が行われ、ベトナムがインドネシアをPK戦の末に下して大会2連覇を達成した。インドネシアは、この試合で主審を務めた日本人の笠原寛貴氏のジャッジを不服としており、ASEANサッカー連盟(AFF)に抗議している。
U-23ベトナム代表は、ベトナムA代表のフィリップ・トルシエ監督が兼任しているが、今大会ではホアン・アイン・トゥアン監督が率いるU-20代表を中軸としたチームが出場。決勝は韓国人のシン・テヨン監督が率いるインドネシアが主導権を握るも、ベトナムは粘り強い試合運びを見せて90分を0-0で終了。延長もスコアは動かず、試合はPK戦までもつれ込んだ。
PK戦は両チーム5人ずつ成功した後、インドネシアの6人目のキッカーを務めたGKエルナンド・アリが失敗し、ベトナムが6-5で勝利した。
試合後、インドネシア代表マネージャーのスマルジ氏は日本人主審への不満をぶちまけて、今後開催されるAFFカップ(AFF三菱電機カップ、旧AFFスズキカップ)のボイコットも辞さないと強硬な態度を示した。また、インドネシア紙『Bola Sport』は「笠原主審は決勝で物議を醸す判定を繰り返した」と批判している。
特に問題視されているのは、後半のベトナム代表DFグエン・フォン・フックのラフプレーに対する判定だ。インドネシアメディアとファンは、同選手が意図的に肘打ちをしたにもかかわらず、主審が何のペナルティも課さなかったことに対し、怒りをあらわにしている。
スルマジ氏は「決勝を再評価する必要がある。このように審判の質が劣る中で、どうしてAFFの大会に参加できるというのか。インドネシアはAFF主催大会のボイコットを検討する必要がある」とコメントした。
敗れたU-23インドネシア代表のシン・テヨン監督は試合後「個人的な意見では、審判の判定は恥ずべきものだった。審判のせいで決勝が台無しにされた。試合の結果は観た人々の評価に委ねたい」と語った。
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