Jリーグ

夏の補強で戦力アップを果たしたJ1クラブトップ3【2023】

FC東京 FW山下敬大 写真:Getty Images

2位:FC東京

新加入選手(以前または現在の所属クラブ)

  • DF白井康介(京都サンガ)
  • MF原川力(セレッソ大阪)※期限付き移籍
  • MFジャジャ・シルバ(アル・ナスル)
  • FW山下敬大(湘南ベルマーレ)※期限付き移籍先から復帰

昨2022シーズンからチームの指揮を執っていたアルベル・プッチ・オルトネダ監督を6月に解任し、新たにピーター・クラモフスキー監督を迎えたFC東京も、今夏積極的に選手獲得へと動いたクラブのひとつだ。

まずJリーグファンを驚かせたのは、京都サンガの絶対的な右サイドバックだったDF白井康介を完全移籍で獲得したこと。90分間、献身的に上下動を繰り返しチャンスメイクもできるサイドバックの補強で、怪我人も出ていた同ポジションの不安を払拭した。

中盤では、これまで底を支えていたMF安部柊斗が海外挑戦を決める中、セレッソ大阪からかつてリオデジャネイロ五輪の日本代表にも選出されていたMF原川力を獲得。守備はもちろんミドルシュートやフリーキックなど攻撃面での貢献も期待できる即戦力だ。

また、攻撃的な選手としてMFジャジャ・シルバを獲得。今季ここまで中央に絶対的な存在としてFWディエゴ・オリヴェイラを起用し、両脇は多くの試合でFW仲川輝人ら日本人選手が固めてきたFC東京だが、例えスタートからの起用でなくてもFWアダイウトンやシルバが出場し新たなブラジル人トリオが形成されれば、相手クラブにとって相当な脅威であることは間違いない。

成長著しい安部の海外流出があった一方で、国内外からの即戦力補強は必ずや巻き返しに繋がる要素であることから、戦力アップを果たしたクラブ2位とした。新監督と新戦力を迎え、どこまで順位を上げて行けるのか、FC東京の逆襲に注目していきたい。


名古屋グランパス FW中島大嘉 写真:Getty Images

1位:名古屋グランパス

新加入選手(以前または現在の所属クラブ)

  • FW中島大嘉(北海道コンサドーレ札幌)※期限付き移籍
  • FW前田直輝(ユトレヒト)※期限付き移籍先から復帰
  • MF久保藤次郎(藤枝MYFC)
  • MF森島司(サンフレッチェ広島)

今2023シーズンここまで3位と好調な名古屋グランパスは、今夏新たに4名の新戦力を迎えた。長く主力を担ってきた背番号「10」FWマテウス・カストロら数名の流出こそあったものの、即戦力の補強に成功したと言えよう。

期限付きで北海道コンサドーレ札幌より獲得したFW中島大嘉は、まだまだリーグ戦で実績こそ少ないものの将来性は十分で「和製ハーランド」と称されることもしばしば。FWキャスパー・ユンカーら実力者とのポジション争いが予想され、出場機会を得ることからのスタートになるが、その規格外のフィジカルは新たな武器となること間違いなしだ。

J2の藤枝MYFCから獲得したMF久保藤次郎は、もともと名古屋の下部組織育ち。加えて今季藤枝ではすでに8つのアシストをマークしており、さらなる攻撃力向上の一端を担ってくれそうだ。そして、サンフレッチェ広島の中核を担っていた選手の1人、MF森島司。マテウスの抜けた穴が大きい反面、新たな得点源として十分に期待できる存在と言えよう。さらには、海外へ期限付き移籍していたFW前田直輝の復帰も大きい。

J1でもトップクラスの守備力を誇る名古屋。そこへ攻撃的なオプションが複数加わった補強となっているだけに、優勝争いに向けて万全の体制を整えたと言っても過言ではない。現状は上位2クラブに先行を許しているが、新戦力と現有戦力の融合が早期に叶えば逆転は十分に可能。長谷川健太監督の起用法も含めて、終盤戦で最注目のチームとなるだろうことから、戦力アップを果たしたクラブ1位とした。

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名前大島俊亮
趣味:サッカー観戦、ゲーム(スポーツ、シミュレーション、アクションなど)
好きなチーム:Jリーグ全般

サッカーを中心に、スポーツやエンタメなど複数ジャンルを扱うライターとして活動しております。Jリーグを中心に、日本のサッカーファンが楽しめる記事執筆を心がけていきますのでよろしくお願いします。

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