日本時間8月22日のプレミアリーグ第2節で、アーセナルはクリスタル・パレスと対戦(1-0)。アーセナルに所属する日本代表DF冨安健洋が、同試合で2枚のイエローカードを受けて退場したことに対し異議が起こり英国中で話題になっているが、主審を担当したデイビット・クート氏は直近3シーズン(2020/21~2022/23)で2度の誤審を起こしていた。
同試合、冨安は3バックの一角として先発出場。60分、スローインの際に遅延行為で1枚目のイエローカードが出されると、その7分後、クリスタル・パレスのFWジョルダン・アイェウを背後から倒したプレーに2枚目のイエローカードが出されて累積退場となった。
これまでにクート氏が誤審を起こした2試合は、VAR(ビデオアシスタントレフェリー)を担当したプレミアリーグ第5節のリバプール対エバートン(2020年10月17日)と、主審を担当したFAカップ4回戦のブライトン・アンド・ホーブ・アルビオン対リバプール(2023年1月29日)である。
1試合目は、リバプールDFフィルジル・ファン・ダイクが、膝の前十字靭帯断裂の大怪我を負ったシーンだ。エバートンGKジョーダン・ピックフォードとの接触で起きたこの怪我により、ファン・ダイクは285日間離脱を余儀なくされたが、試合中はオフサイドの判定があったことからピックフォードに反則や罰則は与えられなかった。
しかし、同試合で主審を務めたマイケル・オリバー氏は、後日、英メディア『デイリー・メール』を通じて「オフサイドを取り、ピックフォードを退場にできた」と誤審を認めた。クート氏はVARにてオフサイドの有無は確認したものの、退場に関するチェックを行わず、試合後に様々な意見が飛び交った。
2試合目は、ブライトンFWエヴァン・ファーガソンがリバプールMFファビーニョに倒された際に、イエローカードが提示されていたシーンだ。同試合終了後、ファーガソンは松葉杖でスタジアムを後にしたが、後日この判定に対し、イギリス審判統括団体PGMOL(Professional Game Match Officials Limited)は「レッドカードに値する十分な証拠があった」とクート氏の誤審を認めていた。
昨シーズンから誤審が認められるケースが多くあり、直近ではプレミアリーグ第2節リバプール対ボーンマスの試合で下されたリバプールMFアレクシス・マック・アリスターの出場停止処分が取り消されている。しかしながら、試合が終わった後に誤審が認められても、試合結果は変わらない。判定1つに結果が左右されることがあるだけに、一刻も早い改善が求められる。
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