本田風智(サガン鳥栖)
パリ五輪候補選手の1人でもあるサガン鳥栖のMF本田風智。まだ22歳ながら正式にチームに加わってからすでに4シーズン目を迎え、今2023シーズンは中心選手としての活躍が期待された。J1第13節のアビスパ福岡戦で左膝外側半月板断裂という全治未定の大怪我を負ってしまったが、ここまで12試合出場で3ゴールをあげ、苦しんだ序盤戦では貴重な得点源となっていた。
本田の特徴はなんといっても卓越したシュート技術の高さだ。エリア内で冷静にシュートコースを見極めたゴールシーンが印象的で、かつ不利な体勢からでもゴールにねじ込めるスキルも併せ持つ。DFラインの裏を取るような動き出しも巧みで、2列目から攻撃に厚みを持たせられる。
鳥栖は直近のリーグ戦で3試合勝ち無しで、7月以降は5試合で1勝のみ。5月に2勝2分2敗、6月は2勝1分と、徐々に盛り返したがここにきて勢いに衰えが見られる。攻撃面の起爆剤として、本田の一日も早い復帰が待ち望まれる状況だ。
まだ22歳と発展途上の本田。しかし、ゴール前での存在感をはじめ、そのポテンシャルの高さは近い将来海外での活躍が十分見込めるものと言える。まずは怪我からの完全復活を果たし、その上で五輪を機に世界に羽ばたいてほしいものだ。
バングーナガンデ佳史扶(FC東京)
2023シーズン度重なる怪我で苦しむFC東京のDFバングーナガンデ佳史扶も、怪我がなければ海外移籍もあり得た選手の1人だろう。
3月の第二次森保ジャパンの初陣に招集され鮮烈なA代表デビューを飾るも、3月28日に行われたコロンビア戦で負傷した。さらにその後、5月24日のYBCルヴァンカップEグループのグループステージ第5節セレッソ大阪戦でも怪我を負ってしまい、事実上の長期離脱を余儀なくされている。
バングーナガンデは昨2022シーズン7月以降にスタメンに定着。その精度の高い左足で多くのチャンスを作ってきた。また、果敢なオーバーラップで攻撃に厚みを持たせ同シーズン第27節の柏レイソル戦で嬉しいプロ初ゴールもマーク。今2023シーズンは得点にこそ結びついていないものの、サイドからのチャンスメイクはますます凄みを増していたように感じられた。
FC東京のサイドバックと言えば、大ベテランになった元日本代表のDF長友佑都が真っ先に思い浮かぶ。バングーナガンデが怪我から復帰しても、変わらず高い壁として、また目標として前に立ちはだかる選手は長友以外にもいることは間違いない。しかし今後のステップアップに向けて、乗り越えなければならない壁であることも事実。一日も早い復活とさらなる成長に期待したい。
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