
勝ち越しゴールのきっかけを作ったのは
前半20分、なでしこジャパンはノルウェー代表のゴールキックのこぼれ球を回収できず、速攻を浴びてしまう。MFビルデ・ボー・リサのクロスにヘディングで合わせたMFグーロ・レイテンに同点ゴールを奪われたが、その後は落ち着いてボールを保持し、相手の隙を窺った。
迎えた後半5分、DF南がセンターサークル内から左サイドの遠藤にロングパスを送る。するとノルウェー代表の5バックと4人の中盤の間が開き、このスペースを宮澤と長谷川が突くと、ボールが敵陣ペナルティエリアに到達。相手MFリサに一度ボールを回収されたものの、同選手の軽率なショートパスをカットしたDF清水梨紗がゴールエリア付近でシュートを放ち、勝ち越しゴールを挙げた。
僅かに開いた相手の5バックと中盤の間を突いた長谷川と宮澤。一時的に左サイドへ流れ、相手の右サイドハーフC・G・ハンセンとDFマレーン・ミエルデの注意を引きつけたMF藤野あおば。相手の安易なパスを見逃さなかった清水。彼女たちも然ることながら、南も称えられるべきだろう。同選手のサイドチェンジのパスによってノルウェー代表の守備ブロックが横に揺さぶられ、陣形のスライドが間に合わなかった。
DF高橋からのサイドへのロングパスは前半からアクセントになっていたが、ここでは同じくセンターバックの南が攻撃の起点となっている。相手が[5-4-1]の布陣での撤退守備を行った場合、センターバックがフリーになるケースが多いが、この現象を活かした攻撃をなでしこジャパンは繰り出せていた。南のロングパスが、勝ち越しゴールのきっかけとなったのは間違いない。

十八番となったなでしこの堅守速攻
ノルウェー代表が同点ゴールを求め前がかりになった試合終盤、なでしこジャパンは今大会グループステージから磨き上げてきた[5-4-1]の布陣での撤退守備へ移行。後半36分、相手のロングボールの回収から始まった速攻を宮澤が結実させ、試合の趨勢が決した。
[4-1-2-3]の布陣を軸にボールを保持したノルウェー代表に対する、なでしこジャパンの前線からの守備は概ね機能。FW田中美南が相手センターバックから中盤の底エンゲンへのパスコースをまめに塞いだほか、相手の強引な縦パスへの長谷川と長野の2ボランチの反応も素早く、中央突破を許さなかった。
堅守速攻の完成度が高く、自陣に引きこもる相手の攻略も苦手としない。多彩な戦術で8強入りを果たしたなでしこジャパンが、今大会でさらなる飛躍を遂げるかもしれない。
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