日本代表FW小川航基は先月末、明治安田生命J1リーグ横浜FCからオランダ1部NECナイメヘンへ期限付き移籍している。ナイメヘンの幹部が小川獲得について語ったほか、日本人選手をはじめ外国人選手の獲得が難しい現状に対する不満を漏らしている。
オランダリーグではクラブ間の戦力均衡を目的として、EU圏外枠の選手の登録人数は最大2名と定められている。またクラブには、EU圏外枠の選手に対して最低でも年俸50万ユーロ(約7700万円)の支払いが求められている。
オランダメディア『Voetbal』の報道によると、ナイメヘンのカルロス・アルバースTD(テクニカルディレクター)は、最低年俸保証の金額に対して不満を抱いているとのこと。「小川を獲得したことは例外だ」と語った上で、リーグの規定による悪影響について以下のようなコメントを残した。
「我々はヨーロッパ以外の選手のスカウトに全力で投資したいが、給与制限によって妨げられている。無制限な(ヨーロッパ圏外の)選手獲得を阻止することが目的であることは理解している。ただ今は多くの選手が北欧やベルギーへの移籍を選択している。ベルギーだと最低年俸がたった9万ユーロ(約1400万円)だ。給与制限によって(ベルギーや北欧方面のクラブとの)競争に歪みが生じている」
日本人選手でも、シント=トロイデンVV(STVV)をはじめベルギー1部所属クラブをステップアップ移籍の土台として選択するケースが多い。オランダでは、高額な最低年俸が将来有望な若手選手の囲い込みへの足かせとなっているようだ。
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