かつてモンテディオ山形やセレッソ大阪に在籍していたMF坂元達裕は、KVオーステンデでのベルギー1部リーグ2022/23シーズンを終了。クラブ内のシーズン最優秀選手に選出されたが、2部降格やオーナー身売り報道もあり去就不透明とみられている。
坂元は昨年1月にC大阪からオーステンデへレンタル移籍すると、早速レギュラーに定着。2021/22シーズン終了後に完全移籍へ移行するとともに、オーステンデと新たに3年契約を結んでいた。そして今季もリーグ戦34試合中29試合の先発出場で6アシストと、攻撃陣の主力選手として活躍。ただチームは7勝6分21敗で16位と、1部残留圏内の15位オイペンに勝ち点1差及ばず2部降格となった。
そのオーステンデは28日、今季個人タイトルの受賞式を開催。坂元がシーズン最優秀選手に輝きトロフィーを受け取ったほか、今季限りで現役引退のDFブレヒト・カポンが2位、MFニック・ベッツナーが3位に選出されている。
なおオーステンデの経営状況については、ベルギーメディア『VTM』が今年2月に「500万ユーロ(約7億円)の借金を抱えている」と報道。これによると、元所属選手やスタッフに対する給与未払い状態が続いているほか、昨年10月に解任されたイヴ・ファンデルヘーゲ元監督も給与未払い問題をうけて提訴したという。
一方クラブは「財務上の問題はない。選手やスタッフに対する給料も支払っている」と声明を発表するなど、破産の可能性を否定。2023/24シーズンのリーグライセンス更新の準備を進めていることも明らかにしていたが、2部降格によりクラブの財政状況が厳しくなるとみられる。
さらにベルギー紙『De Standaard』は今月17日にオーステンデのオーナーが身売りに動いている可能性を報道。プレミアリーグ(イングランド1部)ニューカッスル・ユナイテッドや中国資本のウルバーハンプトン・ワンダラーズの幹部が買収に興味を示しているという。
オーステンデが2部降格となった中でも、結果を残し続けた坂元。クラブの先行きが不透明であるだけに、ベルギー1部への個人残留やベルギー国外移籍の可能性は十分にあるとみられる。
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