Jリーグ 名古屋グランパス

名古屋、豊田Sのアウェイ席変更「ルール認識しておらず…」浦和称賛の声も

豊田スタジアム 写真:Getty Images

 名古屋グランパスは28日、豊田スタジアム開催の公式戦におけるアウェイ席の運用変更を公式発表。浦和レッズがアウェイ席に関して声明を発表していただけに、SNS上では浦和に対する称賛のコメントが寄せられている。

 名古屋のホームゲームにおけるアウェイ席は昨季まで1階席に設けられていたが、今季から2階席へ変更。豊田スタジアムの2階席は傾斜が急であることから、飛び跳ねて応援する際に1階席やピッチレベルに転落する危険性があるという指摘が相次いでいた。

 また浦和は来月9日の明治安田生命J1リーグ第7節・名古屋戦におけるアウェイ席について、「今シーズンより、名古屋グランパス様のホームゲームでは様々な運用変更が行われており、1階席が全てホーム指定席となり、ビジター応援エリアが2階席へと変更されております」

 「それに伴い、浦和レッズのファン・サポーターのみなさまのサポート環境に様々な変更(傾斜の大きさや入退場口の変更)が生じておりますが、試合当日、みなさまのおもいがピッチ、そして選手たちに届く最善の環境を整えるべく、名古屋グランパス様とは引き続き協議を行ってまいります」

 「ご来場を予定されているファン・サポーターのみなさまにおかれましては、安心・安全な試合運営の実現に、ご理解とご協力の程、よろしくお願い申しあげます」とアナウンスしていた。

 すると名古屋は28日に「豊田スタジアムSスタンドの運用変更について」と題した声明を発表。Sスタンド2階に設定していたアウェイ席を1階に変更。位置変更の経緯について以下のように説明している。

 「豊田スタジアムでは客席上層階については、従来から安全上の理由により「立ち上がっての観戦禁止」エリアと定め、豊田スタジアムの対応として「立ち見禁止」ステッカーの掲示で観客への注意喚起を促す運用がされてきました」

 「しかしながら、施設の利用規定には上層階での立ち見禁止に関する記載がなく、過去のホームゲームにおいても上層階で立ちあがっての観戦・応援を確認できた試合もあったことから、クラブとしては当該ルールが存在することを認識しておらず、必要な安全対策を講じた上で、イベント主催者判断で観戦ルールが定められるものと理解しておりました」

 「そのため、2022シーズンの明治安田生命J1リーグ第33節 FC東京戦(10/29)および2023シーズンよりSスタンド2Fエリアを「立ち上がっての観戦・応援可能なエリア」と定めて試合運営を行ってまいりました」

 「そのような中、コロナ対策としての収容制限が解除されマスク着用も個人判断となって以降、最初の試合となった2023 明治安田生命J1リーグ第5節 FC東京戦において、Sスタンド2階で立ち上がって応援されているサポーターの観戦行動を視認した豊田スタジアムより、あらためて「スタジアム上層階における立ち上がっての観戦は禁止」と安全順守の要請があり、ルールに関しては今後利用規定にも明文化するとの通知を受けました」

 「これを受けまして、クラブとしてはご来場いただくお客さまの安心・安全を第一に考え、「立ち上がって観戦・応援可能なアウェイ指定席」の位置を変更することを決定いたしました」

 また来月9日の浦和戦を含む3試合で「豊田スタジアムSスタンドの運用変更による座席振替対応」を行うと発表。浦和戦については、Sスタンド2階席にくわえて1階席にもアウェイ席を設けることが決まった。

 この発表を受けて、浦和サポーターやJリーグファンからは「浦和フロントよくやった」、「事故が起こる前に改善されてよかった」、「無事にいつもの席になった」といったコメントが寄せられている。

 一方で名古屋に対しては「しっかりしてください」、、「豊田スタジアムの管理者とコミュニケーション取れている?」、「必要な安全対策を講じてないから問題になっているのに…」、「スタジアム側とクラブ側で意見の隔たりがある時点でうーんって感じる」といった声が噴出。

 「クラブとしては当該ルールが存在することを認識しておらず…」という文言に対して、「文面に違和感ある」、「言い訳かよ」、「チャント非を認めるべきだ」というコメントが寄せられている。