元京都・上月壮一郎のトップ昇格見送り？シャルケ監督「守備でミスを…」

　かつて京都サンガでプレーしていたMF上月壮一郎（21）は、現在シャルケのU23チームでプレー。カタールW杯日本代表DF吉田麻也（34）ら擁するトップチーム昇格の可能性が伝えられているが、トップチームのトーマス・レイス監督は上月壮一郎のプレーに対して厳しい見方を示した。

　上月壮一郎は昨年12月に京都サンガを退団し、2021/22シーズン終了後までドイツ5部FCデューレンでプレー。FCデューレンをリーグ優勝に導くと、今年6月からシャルケのプレシーズントレーニングにテスト生として参加。練習試合でのアピールをへて8月26日に加入内定を勝ち取っていた。

　そして今季はここまでドイツ4部リーグで14試合の出場で8ゴール5アシストをマーク。右サイドハーフでレギュラーに定着しているほか、左サイドハーフや右サイドバックでも起用されている。

　するとドイツ紙『ビルト』は今月8日、シャルケ幹部やレイス監督が来年1月の補強予算に限りがあることを踏まえた上で、上月壮一郎のトップチーム昇格を検討していると報道。同選手は9日の練習試合・ラピード・ウィーン戦で先発出場すると、前半7分に先制ゴールを奪取。指揮官が見守る中で結果を残していた。

　しかしレイス監督は西部ドイツ新聞のインタビューに応じた際、上月壮一郎について聞かれると「シャルケにこれだけの素晴らしいタレントがいてラッキーだ。だけど、トップチームの試合で十分かと言われると…。確かに上月壮一郎には才能がある。U23チームの試合も見たけど、良いプレーを見せていた」

　「プレスをかける場面で相手を捕まえきれない場面が1,2度あったし、ワンツーで突破されていた。だが、こうしたミスはすべて本人に教えないといけないんだ」と、ラピード・ウィーン戦における改善点を指摘。トップチーム昇格は時期尚早との見解を示したのだ。

　シャルケのトップチームは16日にクロアチア1部HNKハイドゥク・スプリトとの練習試合を控えている。上月壮一郎はハイドゥク・スプリト戦でも出場機会を得る可能性があるだけに、ラピード・ウィーン戦よりもさらに良いパフォーマンスを発揮することが求められる。