オランダ代表 ワールドカップ

オールマイティーなオランダ代表が躍動。期待できる8年前の再現【W杯試合分析】

オランダ ルイ・ファン・ハール監督 写真:Getty Images

今回もファン・ハールの知略が冴え渡るか

2014年のブラジルW杯でも指揮を執ったルイ・ファン・ハール監督のもとで、今大会に臨んでいるオランダ代表。8年前のグループステージ第1節では5バックとMF陣による堅固な守備と、破壊力抜群のカウンターでスペイン代表を粉砕(最終スコア5-1)。今回のセネガル代表戦でも、ファン・ダイクの的確なラインコントロールにより、[5-3-2]の守備隊形がコンパクトに保たれていた。

カリドゥ・クリバリとパプ・アブ・シセの2センターバック間に降り、パスを受けようとするN・メンディには、[3-4-1-2]のトップ下のガクポが密着マーク。緻密な守備でセネガル代表のビルドアップを封じていた。

アヤックスやバルセロナを率いていた頃のパスサッカーのみならず、堅守速攻プランも自軍に落とし込めるのがファン・ハール監督の強み。今のオランダ代表は、相手チームとの力関係や予想される試合展開に応じ、ボールポゼッションとカウンターのどちらもできるオールマイティーなチームに仕上がっている。71歳の知将が次戦以降も本領を発揮すれば、3位と躍進したブラジルW杯と同等の、もしくはそれ以上のインパクトを今大会で残すかもしれない。

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名前:今﨑新也
趣味:ピッツェリア巡り(ピッツァ・ナポレターナ大好き)
好きなチーム:イタリア代表
2015年に『サッカーキング』主催のフリーペーパー制作企画(短期講座)を受講。2016年10月以降はニュースサイト『theWORLD』での記事執筆、Jリーグの現地取材など、サッカーライターや編集者として実績を積む。少年時代に憧れた選手は、ドラガン・ストイコビッチと中田英寿。

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