Jリーグ

2人の「ユウヤ」大迫VS山岸を比較。J1残留争い直接対決の行方は

山岸祐也(左)大迫勇也(右)写真:Getty Images

残り4節となった2022明治安田生命J1リーグ。優勝争いは横浜F・マリノスが1歩抜け出した形だが、対照的に残留争いは大混戦。12位から17位までが勝ち点3差と、1試合で順位が大きく入れ替わる状況となっている。

日本代表の欧州遠征による中断期間を挟み、J1第31節(10月1日)にはさっそく重要な試合が複数行われる。そのうちの1つが、14位アビスパ福岡と13位ヴィッセル神戸による、残留争い直接対決だ。第30節(9月17、18日)の試合で残留圏へと浮上した両チーム。福岡は清水エスパルスに3-2で逆転勝利し、神戸もガンバ大阪に2-1で逆転勝利を果たしたが、同試合ではそれぞれのエースストライカーが2得点を挙げるという共通点もあった。

ヴィッセル神戸の日本代表FW大迫勇也と、アビスパ福岡のFW山岸祐也。ここでは2人の「ユウヤ」に注目し、第31節の直接対決の注目ポイントをまとめよう。


Jリーグ旗 写真:Getty Images

大迫と山岸の2022シーズン

まずは2022シーズンのデータ面を中心に、大迫勇也と山岸祐也を比較してみる。

J1リーグ戦での得点数は大迫が6、山岸が9と、山岸が上回る。アシスト数は両者ともに1。出場時間は大迫が怪我の影響で1240分にとどまる一方で、山岸は2285分と大きく上回っている。

しかしシュート数は大迫が52、山岸が47と、出場時間を考えると大迫のほうが明らかに多く放っている。なお枠内シュート率は大迫が約35%、山岸が約36%とほぼ互角だ。

また両者ともにボールを収める技術に優れるが、強靭なフィジカルで踏ん張る「剛」の大迫と、柔らかな胸トラップなど「柔」の山岸と、印象は大きく異なる。


ヴィッセル神戸 FW大迫勇也 写真:Getty Images

大迫勇也のキャリア

言わずと知れた、日本を代表するFW大迫。鹿児島城西高校時代に、第87回全国高等学校サッカー選手権大会で10得点を決め得点王になったことで名を挙げた。この数字は大会最多得点記録となり、現在まで破られていない。Jクラブの争奪戦の末、高校卒業後の2009年に鹿島アントラーズに入団。

年々得点数を増やし、2014年1月にドイツ2部の1860ミュンヘンへと移籍すると、同年6月には1部のFCケルンへ。その後のヴェルダー・ブレーメン時代(2018-2021)を含め、高校時代のような得点力とはいかなかったが、安定感抜群なポストプレーを中心に貢献し続けた。

日本代表においても、各年代別代表を経て2013年の初出場からだんだんと評価を上げ、2014年のブラジルW杯や2018年のロシアW杯にも出場。今2022年も9月の欧州遠征メンバーからは外れているが2試合に出場するなど、未だ森保一監督からの評価は高い。2021年8月に加入した神戸でも、出場すれば安定したプレーをみせている。

4試合ぶりの出場となった前節(J1第30節)は45分間で2得点と「半端ない」姿を披露した。

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名前椎葉 洋平
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