
元日本代表監督の岡田武史氏「完璧な崩し」と絶賛
同試合のフィナーレは、後半26分であった。もはや図解での解説は不要であろう。
宮市亮(横浜FM)が外に開いたことで中に空いたスペースを、小池が縦のランで奪う動きをする。それに合わせて、西村に縦ボールが入り、ランした小池へのリターンパス。こうなると韓国守備陣は何もできない。中で待っていた町野が決めるだけだ。小池のランに合わせる形でボールを引き出した西村のプレーも素晴らしかったが、小池の縦へのランで勝負は決まっていた。
解説をしていた元日本代表監督の岡田武史氏(2007-2010)も「完璧な崩し」と絶賛。横浜F・マリノス組による攻撃であったが、非常に完成度の高いものであった。

「水を運ぶことができる選手」の必要性
「水を運ぶことができる選手」とは、故イビチャ・オシム氏(2006-2007日本代表監督)が使っていた言葉である。試合でゴールを決める人を「水を飲む選手」とし、その人へボールを運ぶ人を「水を運ぶ選手」と表現していた。
この韓国戦においては、多くの「水を運ぶ選手」やプレーが見ることができたと言えよう。特に水沼と小池、岩田は積極的に縦へのランを繰り返した。6月の日本代表の試合には見られなかったプレーである。
つまり、このような「水を運ぶ選手」がカタールW杯に向けての最後のピースになるのではないか。そう感じさせてくれたE‐1選手権であった。
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