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ミラン新戦力アドリ「監督の指示があれば…」刺激受けた2選手にも言及

ヤシン・アドリ 写真:Getty Images

 ミラン所属の元U20フランス代表MFヤシン・ジネディーヌ・アドリ(21)はFCジロンダン・ボルドーへのレンタル移籍期間を終え、ミランのトップチームに合流。ミランのユニフォームに袖を通した同選手の思いを、クラブ公式サイトが紹介している。

 パリ・サンジェルマン(PSG)下部組織出身のアドリは、2018年5月18日にリーグアンでプロデビュー。2018年7月2日にPSGとプロ契約を結んでいたが、2019年1月31日にトップチームでの出場機会を求めてボルドーへ完全移籍。移籍後すぐに主力メンバーに定着すると、2020/21シーズンはリーグ戦35試合に出場していた。

 そして昨年8月31日にミランへ完全移籍し、5年契約を締結。2021/22シーズンはレンタル移籍という形でボルドーに残留すると、主に攻撃的MFとして攻撃陣を牽引。公式戦36試合の出場で1ゴール7アシストをマークしていた。

 そんなアドリは、2022/23シーズンからミランのトップチームに合流することが決定。同選手は会見で「世界最大のクラブの1つ、伝統的なイタリア最大のクラブに参加できることを誇りに思っている」と挨拶。

 昨シーズンまで所属したボルドーについては「(リーグ最下位に低迷するなど)クラブが困難な時期を迎えていたため、厳しいかった。だけど、この経験で僕はひとりの人間として成長した。将来、こうした問題に直面した時にも、前進する力になる」と振り返っている。

 アドリにとってセリエAは初めての海外リーグである。それが故に同郷の選手の存在は心強い。くわえて、すでにイタリア語でインタビューに答えているが「2、3ヶ月以内にイタリア語でミーティングができるようになりたい」と積極的に発言するための努力も続けているようだ。

 また「子供の頃からピアノを弾いていて、クラシック、特にモーツァルトが大好きなんだ。髪型しか似てないけど『モーツァルト』というニックネームで大丈夫かな?」とニックネームをリクエストしている。

 ポジションについては「とにかく試合に出たい。監督の指示があったら、どんな役割にも応える準備をしているよ。様々なポジションでプレーできるし、特にこだわりはない。ミッドフィルダーとしては異質なところが、僕の長所のひとつだからね」と答えた。

 さらにアドリは「去年、ミランの試合をほぼすべて見た。(ラファエル・)レオン、テオ(・エルナンデス)の活躍に心を動かされたよ。チームワークが確かな違いを生んでいる」

 「ホームスタジアムでの開幕は、とてもエキサイティングな瞬間になる。楽しみで待ちきれないよ」と、ミランの選手としてセリエA開幕を迎えられることに期待を膨らませている。

 アドリが名前を挙げたポルトガル代表FWラファエル・レオン(23)は2021/22シーズン、徐々に調子を上げてシーズン終盤にブレイク。11年振りのリーグ優勝に貢献するととともに、セリエA最優秀選手賞を受賞した。また技術を持った若い選手のメンタル面での成長に、スウェーデン代表FWズラタン・イブラヒモビッチ(40)の存在が大きく寄与したとも言われている。

 セリエA連覇を狙う2022/23シーズンに、若手選手に出場機会を捻出できるか。チームの結束とステファノ・ピオリ監督の采配にも注目が集まる。