明治安田生命J1リーグのヴィッセル神戸は29日、ミゲル・アンヘル・ロティーナ監督の解任を公式発表した。わずか3カ月での監督交代に日本国内から驚きの声が上がる中、海外メディアは元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタ(38)とロティーナ監督の対立を報じている。
ヴィッセル神戸は今季開幕から黒星が先行すると、3月下旬に三浦淳寛監督を解任。4月上旬にミゲル・アンヘル・ロティーナ氏を招へいしていた。ロティーナ体制のもとでは、AFCチャンピオンズリーグ東地区グループステージを突破。先月14日の第13節・サガン鳥栖戦では今季リーグ戦初白星をあげていたが、その後はリーグ戦6試合を戦って1勝1分4敗と苦戦。リーグ戦18試合を終えて勝ち点11の獲得にとどまっており最下位に沈んでいる。
クラブ幹部はJ2降格圏から抜け出せない状況を踏まえて、ロティーナ監督の解任を決断。後任監督に吉田孝行氏を起用し、J1残留を明確な目標として掲げている。
その中フランスメディア『Le Figaro』は29日、「ヴィッセル神戸、監督解任の背景にイニエスタの件がある」と見出しをうち、ロティーナ監督解任の背景を説明。「ロティーナは、イニエスタの起用法でヴィッセル神戸の関係者と意見が対立していた」
「(J1リーグの)直近7試合でイニエスタを起用したにもかかわらず、ロティーナ監督はバルセロナに影響を受けたパスワークを捨て、よりカウンターに焦点を当てた戦略をとった」とし、ロティーナ監督の戦術がイニエスタのプレースタイルにマッチしていなかったと主張。
くわえて「クラブ関係者は、降格した場合のイニエスタ退団を恐れている。2018年にヴィッセル神戸に移籍し、昨年5月に2年間の契約延長。だが、これまでヴィッセル神戸で獲得したタイトルは、2019年の天皇杯のみだ」と、イニエスタの去就にもふれている。
日本国内メディアが29日早朝にロティーナ監督電撃解任を報じた際には、「イニエスタ残ってくれ」、「イニエスタをJ2に行かせないで…」とイニエスタの去就を心配する声がSNS上で数多く上がっていた。J1残留を強いられる中、イニエスタの心境が気になるところだ。
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