明治安田生命J1リーグの清水エスパルスが獲得を狙ったブラジル人FWミカエル(22)は、セリエA(イタリア1部)のUSサレルニターナ1919へレンタル移籍により加入した。31日、クラブ公式サイトが伝えている。
同選手はスポルチ・レシフェの下部組織在籍時に2度レンタル移籍した後、2020年10月にトップチームへ昇格。2020シーズンはリーグ戦で14試合に出場しているほか、トップチームのデビュー戦でゴールをマーク。そして2021シーズンはリーグ戦で22試合に先発出場したほか、残留争い真っ只中の11月には5試合でスタメンに抜てきされると、4ゴール1アシストと結果を残していた。
そんなミカエルに対しては、昨年10月に日本と欧州のクラブからコンタクトがあったことや、すでに複数クラブのスカウト陣が公式戦の視察に訪れていることを代理人が明かしていた。
その中、清水エスパルスは「移籍金150万ドル(約1億7000万円)を支払って50%の保有権を取得する」という条件でオファーを提示。しかし、スポルチ・レシフェは「400万ユーロ(約5億2000万円)を受け取って80%の保有権を売却する」という条件でオファーを受け入れることを発表したと、先月23日にブラジルメディア『グローボ』が報道。
すると清水エスパルスは「獲得時に移籍金150万ドル(約1億7000万円)を支払って同選手の保有権の50%を取得。7ゴール到達時に50万ドル(約6000万円)を追加支払い、12ゴール到達時に100万ドル(約1億2000万円)を支払って保有権の30%を取得するというオプション発生」という条件で再度オファーを提示。しかし、スポルチがこれを受け入れることはなく、交渉は決裂していた。
その後もブラジル国内外の複数クラブがミカエルに関心を寄せていたが、サレルニターナがイタリア国内の移籍市場最終日に獲得を発表。イタリア紙『コリエレ・デッロ・スポルト』の報道によると、両クラブは「272万5000ユーロ(約3億5100万円)の買い取り義務付きの半年レンタル、レンタル料80万ユーロ(約1億300万円)」という条件で合意。くわえて、サレルニターナは同選手を他クラブに放出する場合、売却額の25%をスポルチ・レシフェに支払うという。
なお、サレルニターナは今季ここまでリーグ戦22試合を消化して、3勝2分17敗と苦戦。2部降格圏の最下位に沈んでいるほか、チーム全体の得点数もリーグワーストの「14」となっている。ブラジル国内で確かな成長を遂げたミカエルは、果たしてシーズン後半戦の巻き返しにむけての起爆剤になれるのだろうか。
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